スタートアップに関わるようになったもう一つの理由は「もっと0→1を生み出したい」と考えたからだ。
2016年に「VALU」というスタートアップを創業した。
PARTY、ホリエモン、ブロックチェーンエンジニアの小川晃平くんとで立ち上げたスタートアップで、誰もが株式会社の公開株式のように「自分の価値」を売り買いできるSNSだ。
「誰でも株式会社」という発想は以前から考えていたが、ブロックチェーンのトークンというしくみが、まさにうってつけだった。誰でも貨幣を発行できるようにすれば、その貨幣価値は、その人の人気度によって変動する。
たとえば、地下アイドルのファンクラブに入る代わりに、彼女たちのVALUを買う。いつしか彼女たちが武道館を埋められるようになったら、その価値は1000倍にもなるだろう。まさに高騰したテンバガー株のように。
そのVALUは売ってしまってもいいし、継続的なファンの勲章として持ち続けていてもいい。
今でいうWeb3.0の「DAO」という発想と同じだ。
このVALU、ローンチしてすぐに火がつき、ひと月で記録的な数のトラフィック、VALUの発行と売上を記録した。
巷では「VALU攻略本」すら出た。都合6億円の資金調達もした。
しかしその後、いわゆる「スタートアップの死の谷」「ハードシングス」と言われるような事態が立て続けに起きた。ビットコインの大暴落、有名インフルエンサーによるハッキングと炎上事件、プラットフォームの怪しげな情報商材化——。いくらマーケティングをしてもユーザーの足が遠のいていくようになり、サービスそのものは3年で終了した。
ここでは沢山のことを学ばせていただいた。
(ここの話は、本でも書けるチャンスがあればもっと書きたい)
まず、経営というものは中途半端に足かけでできる生っちょろいものではなく、ひとつの事業に人生を賭すくらいにやるべきである、ということ。もし複数手がけるのであれば、才能のある起業家・経営者が主人公となり、ぼくらは伴走者として、彼らの事業を最大化するアクションをマルチに行いたい。初期のスタートアップには、ハードシングスや落とし穴も沢山ある。事業ピッチのクオリティ、資本政策、初期UI/UX、プロモーション、人事、法務、資金調達……。
comboとして、あらゆる落とし穴をサポートできる知見を貯めてきた。
0→1を発想して生み出し、起業家・経営者の卵たちと、世の中にインパクトを起こすサービスをガンガン作っていく。現在comboでは、半年ごとに起業プログラムを行っており、「pickyou」「FIMMIGRM」のような事業も生まれはじめている。これが「スタートアップスタジオ事業」だ。
この2つを両方回し、育てている。
ぜひ、これを読んでいるあなたも、自分でも事業を立ち上げてみたい!と思ったら気軽にDMしてほしい。起業の準備をするのに、会社をやめる必要はない。