接客や問診を担うAI社員 OWNDAYS、アバターで温かみあるDX推進

眼鏡販売店の業務効率化を図る

メガネ・サングラスの製造販売を手掛けるOWNDAYS(沖縄県那覇市)は5月30日、店舗運営を支援する3種類の「AI社員」を正式導入した。販売や顧客データなどの情報を基にスタッフの質問に回答する「AI営業管理職」のほか、AIアバターが接客や問診を行うシステムを展開する。

スタッフの負担軽減目的だけでなく、顧客が親しみやすい店舗DXを推進する狙いで開発した。AI営業管理職は国内全263店舗(6月3日時点)で導入。AI接客社員とAI問診社員は「川崎ダイス店」(神奈川県川崎市)で運用を開始しており、今後は関東のインバウンド需要が高い店舗などから導入を進め、年内50店舗を目指す。

写真 商品 アバターが最適な度数を提案するAI問診社員「タクミ・ランドルト」

アバターが最適な度数を提案するAI問診社員「タクミ・ランドルト」

同社はこれまでも店舗DXの一環として「リモート視力測定サービス」などを展開。本社の測定員が遠隔で視力測定を行うことで店舗スタッフの業務効率化につなげている。広報PRの重村真実氏は「眼鏡は1人にかかる時間がとても長い接客業」とし、効率化によって現場スタッフと顧客が触れ合う時間を増やす狙いもあるという。

今回、導入したAI問診社員「タクミ・ランドルト」は、視力測定を行った後で最適な度数の眼鏡を提案するための問診を担う。最適な度数は人によって異なり、測定結果に合わせた度数でも「強すぎる」と感じる人も多い。

車を運転するケースや、自宅のみで使用する場合など、用途によっても求められる度数は様々で、経験の浅いスタッフでは問診が難しい部分もあった。AI問診社員は測定やヒアリングの結果に加え、蓄積されたデータを活用して高精度な処方を行うことでサービスの質を安定させることができる。


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