モバイルオンラインゲームなどを手がけるgumiは6月7日、希望退職者の募集を始めると発表した。募集人数は80人程度で、期間は6月17日〜7月5日。特別退職金などに伴う特別損失として、1億円を2024年5〜7月期に計上する。
希望退職者募集は、開発体制の変更によるもの。ゲーム事業では「厳しい市場環境に対応する」として、今後オリジナルのゲーム開発は行わず、他社のIP(知的財産)を活用したゲームや開発受託を中心するという。人員削減効果は、年間約4億円を見込む。
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2023年8月末に配信を始めたモバイルゲーム『アスタータタリクス』が不振。連結決算では27億6900万円、単体決算で27億7700万円の特別損失を計上したほか、開発中のゲームも中止とし、連結で9億9800万円、単体決算で9億8200万円を営業損失として計上した。
東京商工リサーチの調べでは、5月16日時点で「早期・希望退職者募集」を行っていることが明らかな上場企業は27社で、対象者の合計は4474人。2023年度の同時期の募集企業数20社より多く、対象者数は23年年間実績を上回っている。24年年間は1万人を超える見通し。募集企業の63%は黒字だが、不採算事業を見直す募集も出てきた。
業種別では電気機器と情報・通信がそれぞれ6社でトップ。東京商工リサーチは、「情報通信は、アフターコロナのフェーズに対応するため、人員の適正化を図っている」とみる。