90周年のニッカウヰスキー、設備増強に60億円 2034年に売上1000億円以上を目指す

新コミュニケーション・コンセプトを策定

アサヒビールとニッカウヰスキーは、創業90周年を迎えるニッカウヰスキーの洋酒事業を強化する一環で、新コミュニケーション・コンセプト「生きるを愉しむウイスキー」を策定した。海外ではニッカウヰスキーに「ユニーク」というイメージを持つ人が多く、その世界観を体験できるコンセプトバーの展開などを予定。製造設備の増強に約60億円を投じ、生産体制の強化も図る。2024年の売上金額は555億円(前年比104%)、2034年は1000億円以上(2023年比2倍)を目標に掲げる。将来的にはプレミアムウイスキーカテゴリーの世界トップ10入りを目指す考えだ。

写真 商品・製品 ニッカウヰスキー

1934年にニッカウヰスキーの前身となる「大日本果汁」が設立した

ニッカウヰスキーの洋酒事業(ウイスキー・ジン・ウオッカ)の2023年売上は534億円(前年比115%)。ブランド全体で幅広い商品をラインナップしているため、ハイボールを好む若年層からウイスキーが好きな年配まで様々な客層に親しまれている。

北海道の余市や宮城県の宮城峡のほか、九州やスコットランドなど様々な自然環境で拠点をかまえているため、多種多様なウイスキー原酒を有している点が強み。様々な原酒を調和させるブレンド技術も備えており、余市蒸溜所では、世界でも希少となった「石炭直火蒸溜」を通してウイスキー原酒を作っている。広報担当者によると「適切な火力が保たれるように石炭をくべ続けるには、熟練の職人の技が必要」だという。


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