英国の調査会社WARC Mediaは6月12日、写真などを共有するSNS「Pinterest(ピンタレスト)」の広告収益は、2024年に前年比17.3%増の36億ドル(約5660億円)との予測を発表した。月間アクティブユーザー(MAU)はことし1〜3月に5億人を超え、現在は5億1800万人となったという。
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2021年以降、広告収益とMAUの成長率が高くなっている傾向がある。25年にはグローバルでの広告収益が24年比17.1%増の42億ドル(約6600億円)に達する見込み。特に小売の出稿が伸び、25年時点で5億7500万ドル(約900億円)と予測した。
Pinterestの広告収益の推移(2018年〜)
広告出稿額の成長率の比較
ユーザーの世代別では、いわゆるZ世代(1990年代後半〜2010年代前半生まれ)が40%を占め、成長率も高い。調査会社Qustodioの推計では、特に米国、英国、オーストラリア、フランスでは、若年層の「Pinterest」の利用率が「Instagram」を上回った。
Pinterestの特徴は検索の96%が特定のブランド名のないキーワードという点。一方、機能面ではショッピング機能を強化しており、特定の商品には、写真から販売元のWebサイトに遷移できるようになっている。
WARC Mediaは、自由に写真を組み合わせて投稿できる「コラージュ機能」が、ユーザーの興味関心を推計するためのシグナルに役立っていると分析する。コラージュはZ世代ユーザーの約70%が利用し、作成しているという。