デジタル化が進む「オフィスグリコ」 専用アプリで購買データを収集

クーポンや健康情報の配信などサービス拡充

江崎グリコの子会社で「オフィスグリコ」事業を展開するグリコチャネルクリエイトは10日、公式アプリ「オフィスグリコアプリ」のサービスを開始した。これまでは現金のほか、二次元コードによるキャッシュレス決済に対応していたが、アプリで商品バーコードを読み取ることで電子決済が可能になる。クーポンや商品紹介記事を配信できるようになり、直接的な商品紹介や、会員ランク制度などのロイヤリティプログラムを実施することもできる。同社は顧客の利便性向上やメリット増加だけでなく、購買データを基にニーズに沿った商品提案につなげる考えだ。

実データ グラフィック オフィスグリコアプリ

クーポンや健康情報の発信、支払い回数に応じた特典付与などを行う「オフィスグリコアプリ」

2002年にサービスを開始した「オフィスグリコ」は、職場などに専用ボックスを設置し、菓子、食品、飲料などを個人払いで購入できるサービス。スタッフが定期的に代金を回収する現金払いのほか、二次元コード決済に対応。2021年には、職場に専用ボックスや商品を発送する「どこでもオフィスグリコ便」をスタートした。導入や運用費の企業負担がかからない点が強みで、導入数は2024年5月末時点で約6万件となった。

オフィスグリコでも「PayPay」や「d払い」などのキャッシュレス決済の比率は年々増えつつある。今回、キャッシュレス決済に続く新たなデジタル施策としてアプリ開発を実施。オフィスワーカーの生産性向上に寄与するため、商品だけでなく健康情報も提供する予定。毎月1回、食事、睡眠、運動、コミュニケーションなどに関するコラムを配信するという。

本サービスの普及に向けて、アプリ専用の二次元コードが記載された店頭ポップを順次展開する。現在は「PayPay」のみ利用可能だが、徐々に拡大を図る。

生産性向上や福利厚生の充実を図るため、リフレッシュコーナーを広く確保する企業が増えており、オフィスグリコも売り場の大型化が進んでいるという。オフィスコンビニや無人店舗など競合サービスは増えているが、江崎グリコダイレクト部の吉田琢弥グループマネージャーは「20年以上の運営実績で、事業の認知度やサービス導入数でリーディング企業であると自負している」と話す。

注)記事中に記載していた表現に誤りがあったため訂正しました。正確には本文の通り「導入数」です。

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