11年勤めた外資系広告会社を退職しました。

写真 HENNGEのオフィスエントランス。

筆者が現在働く、HENNGEのオフィスエントランス。Liberation of technology(テクノロジーの解放で、世の中を変えていく。)をビジョンとしている。

はじめまして。HENNGE(へんげ)という会社でクリエイティブディレクターをしている古野と申します。

ちょっと変わった名前の会社なんですが、HENNGE OneというクラウドセキュリティSaaSを自社で開発・販売している事業会社です。

今回、ひょんなことから「インハウスクリエイター」をテーマにコラムを書く機会をいただきました。インハウスへの転職を考えてる方や、キャリアに迷ってる方の参考になればいいなと思ってます。最後までお付き合いいただけると嬉しいです。

簡単な自己紹介をすると、美大を卒業後、制作プロダクション、広告代理店でキャリアを積んできました。

主に広告のグラフィックデザインからキャリアが始まり、代理店時代にはアートディレクター/クリエイティブディレクターとして、商品や企業のブランディングや商品企画など幅広い業務を11年ほど手がけていました。

SaaSについては全くの門外漢だったのですが、縁あって2023年にHENNGEに入社しました。

40代をどう生きるか。

イメージ イラスト

実は転職には全く興味がありませんでした。

代理店のクリエイターの場合、キャリアアップを考えた際、上位の代理店へのステップアップか独立が一般的です。ただ、他社への転職に関しては、自分の人生に劇的な変化があるように思えなかったので、このまま会社でクリエイティブディレクターとしてキャリアを積むか、フリーのクリエイターとして独立するかのどちらかを考えていたんです。

そんな時に、HENNGEからインハウスクリエイターへのオファーがありました。オファー内容は、クリエイティブディレクターとして国内トップシェアを誇るプロダクトのブランディングやプロモーションに関わるデザイン戦略策定から実行までを行う事業貢献度の高いポジションです。

正直、最初はすこし迷いました。

なぜなら、自社や自社製品のブランディングってやることが限定されそうなイメージがあって、クリエイターとしての活躍場所が狭くなるような気がしたんです。

ただ、同時に違う考えもありました。代理店でクリエイティブディレクターとして仕事をする場合、ひとつの業務に対してのディレクションする範囲が広く、担当できるクライアントは多くて3つ4つ。アートディレクター時代のように多くの案件を抱えきれなくなってました。

また、商品のローンチが多いクライアント案件の場合、そのクライアントにつきっきりになることになり結果的に1つのクライアントしかできない状態になることもありました。

であれば、インハウスでCDをやるのも同じかもしれない。むしろ、マルチタスク的にいろんなクライアントの案件を担当するのではなく、じっくりと1つのブランドの育成に集中するのもいいかもしれない。

また、40代からのクリエイターとしてのキャリアを考えた時、広告代理店側からだけでなく、クライアント側からも広告を作ってみたい。自分ごととしてブランディングを考えて実践していきたい。そんな思いが生まれてきました。

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古野照雄(HENNGE クリエイティブディレクター)
古野照雄(HENNGE クリエイティブディレクター)

広告プロダクション、外資系広告会社を経て、2023年にHENNGEのクリエイティブディレクターに就任。デザイン戦略やブランド構築を担当。同社のメインプロダクトであるHENNGE Oneのリブランディングや、ユーザーコミュニケーションを向上させるデザインプロジェクトを手がける。

古野照雄(HENNGE クリエイティブディレクター)

広告プロダクション、外資系広告会社を経て、2023年にHENNGEのクリエイティブディレクターに就任。デザイン戦略やブランド構築を担当。同社のメインプロダクトであるHENNGE Oneのリブランディングや、ユーザーコミュニケーションを向上させるデザインプロジェクトを手がける。

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