甘味と間食需要で若年層の獲得狙う
丸亀製麺が展開する讃岐うどん専門店「丸亀製麺」は、うどんで作ったドーナツ「丸亀うどーなつ」を6月25日に販売開始する。新規客の獲得につながる甘味商品を提供したいという考えから、約3年の期間を経て開発。ターゲットは絞っていないが、スイーツや間食ニーズに応えることで若年層の利用が増えるのではないかと期待を寄せる。幅広い客層の利用を促すため、通常のうどん以外のラインナップも拡充しており、2023年に発売した「丸亀シェイクうどん」は1年で約500万食を販売。今回の「丸亀うどーなつ」はそれ以上の勢いを目指す考えだ。
「丸亀うどーなつ」を通じて、若年層を含む幅広い顧客の獲得につなげたい山口社長
「きび糖味」と「やみつきカレー味」の2種類を全国の店舗で販売。うどんを生地のベースにしているため、もちもちとした食感が特長。「手作り」と「出来立て」による素朴なおいしさを目指したという。
甘味の新商品を発売したいという考えは以前からあり、これまで一部店舗で期間限定の「おはぎ」や「わらび餅」などをテスト販売している。多くの商品が人気だったが、「丸亀製麺らしさ」も追及した結果、うどんを活用できるドーナツにたどり着いたという。
「きび糖味」と「やみつきカレー味」をラインナップした「丸亀うどーなつ」
「リング状ではおいしくならない」、「うどん生地の割合が多いと機械が壊れる」などのトラブルもあり、開発には約3年かかった。山口寛社長によると「弾力がありすぎて、ミキサーが壊れることもあった」とし、うどんの配合量などを試行錯誤したという。
「丸亀うどーなつ」をきっかけにコミュニケーションが生まれることに期待を寄せる山口社長は「こだわりの食感で新しい間食市場を切り開きたい」と意気込みを語った。今後はフレーバーを増やすほか、ドーナツ以外の甘味や間食商品にチャレンジしたいと話した。