都市と地方を軽やかに行き来する生活様式を提案する、SANUのマーケティング戦略

生活者の意識・行動の変化が激しい時代。生活者の支持を得るブランドになるためには市場の動向に合わせてスピーディーな意思決定も必要です。こうした市場で顧客を増やし成長を遂げるスタートアップ企業では、どのようなマーケティング戦略が企画され、また実行されているのでしょうか。新興企業の戦略から新しいマーケティングの方法論を導き出します。今回は、SANU マーケティング本部の古賀百合絵氏に話を聞いた。
※本記事は、月刊『宣伝会議』7月号の連載「急成長スタートアップ企業に聞く!『わが社のマーケティング戦略』」に掲載されています。
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古賀百合絵氏

SANU
マーケティング本部

【SANU 会社概要】
・設立年:2019年
・従業員数:約40人
・事業内容:メンバーシップ制セカンドホームサービス「SANU 2nd Home」の開発・運営

人間が自然と共に生きられる世界を目指して

「Live with nature./ 自然と共に生きる。」というビジョンを掲げ、人と自然が共生する世界を目指すSANU。月額5万5000円で自然の中のもう一つの家を持ち、都市と自然を軽やかに行き来する生活様式を提案するメンバーシップ制セカンドホーム事業「SANU 2nd Home」は、人々が自然と共に暮らす生活を実現するべく、多面的にサービスを展開している。

地方の人口が減少する一方で、東京をはじめとする都市の人口は増え続けている。多くの人が集まる都市はサービスや商業施設も充実しており、暮らしの利便性は高い。しかし、ビルとコンクリートに囲まれ効率を求める暮らしに息苦しさを感じる人も少なくない。都市では満たすことが難しい「自然を感じたい」という人間の根源的な欲求を、都市に生活の拠点を置きながら簡単に満たせる方法はないのか、との問題意識から生まれたのが、SANUのサービスだ。

都市生活者が自然の中の暮らしを実現するために以前は「別荘を持つ」、「移住する」といった選択肢しかなく、一部の人しか選択できない体験だった。一方で、同社の調査によると「今よりも自然との接点を増やしたい」と答えた首都圏在住の男女は8割を超えており、自然を求める人は多い。SANUでは、「この富裕層や移住ができる人のみに閉じられた領域を、より多くの人がアクセスできる状態にするべく、都市と地方を軽やかに行き来する生活様式を提案している」と、同社のマーケティングを担う古賀百合絵氏は話す。

「移住は仕事や子どもの教育などの面で障壁があります。かといって多くのビジネスパーソンにとって別荘を買うのもあまり現実的ではない。そこまで重たい決断をしなくとも、自然と共にある暮らしを実現したいと考えて事業を運営しています」(古賀氏)。

写真 SANU 2nd Homeの施設写真。

SANU 2nd Homeの施設写真。

…この続きは5月31日発売の月刊『宣伝会議』7月号で読むことができます。

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