イオンペット初の猫専門店 自治体との連携で保護猫の譲渡促進

「ふれあい教室」で適正飼育を促す

イオンペットは6月22日、イオンペット初となる猫専門店「ネコライフストア幕張新都心店」(千葉市)をオープンした。場所はイオンモール幕張新都心ペットモール2階。猫用グッズを多数扱うほか、千葉市との協定に基づいて運営するふれあい型譲渡施設「ライフハウス」を設置。保護猫と触れ合える「ふれあい教室」などを通じて、来店客に保護猫の現状や生活を知ってもらうほか、猫にも人とのコミュニケーションに慣れてもらう狙いだ。引き取り費用は子猫も成猫も3万3000円(税込)。ワクチン接種や去勢なども同社が負担しており、成猫の方がかかる費用は大きいが、様々な保護猫の譲渡につなげるために一律料金としている。

写真 様々な事情を持つ猫を扱う「ライフハウス」。人見知りや遊び好きなど性格も様々

様々な事情を持つ猫を扱う「ライフハウス」。人見知りや遊び好きなど性格も様々

千葉市とイオンペットは2022年11月25日に、動物と人間の共生社会の実現を図ることを目的に「千葉市動物保護指導センターの収容犬猫の譲渡協力等に関する協定」を締結。同協定のもと、イオンペットの保護犬猫譲渡施設「ライフハウス」を拠点としながら、千葉市に収容される保護犬猫の譲渡促進と適正飼養の発信を図っている。同協定に基づく取り組みを行うライフハウスとしては「ペテモライフハウス ピアシティ稲毛海岸」が2022年にオープンし、これまで犬8匹、猫53匹が譲渡された。

保護犬より、保護猫の方が多頭飼育崩壊などの問題が多いため、今回オープンした「ネコライフストア幕張新都心店」は猫専門となっている。約2200種類の猫用フードや用品を取り扱っている。

ライフハウスは2008年からスタートしたイオンペットの譲渡活動施設で、全国で10店舗を運営。譲渡するだけでなく、適正飼養の啓発を行っている。これまでは同施設が預かった犬猫が長期間譲渡されず、新しい犬猫を引き取れないという課題があった。千葉市との協定では、犬猫の所有権が自治体のままのため、一定期間貰い手が現れなかった場合は千葉市に戻すことができ、より多くの犬猫を扱うことができるようになる。千葉市に戻された犬猫も、施設内で把握した性格などの情報を市と共有するほか、SNSなどでも周知することでスムーズな譲渡につなげるという。

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