人流ビッグデータとの掛け合わせで広がるOOHの可能性

リアルな空間をメディアとして活用するOOHとの掛け合わせでも、人流ビッグデータは効力を発揮します。

前述したようにOOHは「どんな人が何人接触したのかわからない」「媒体に接触した人が最終的にどんな行動を取ったのかわからない」といった課題を抱えてきました。このことによって、せっかく「OOH面白そう!」と思っていただけても、それらの価値や効果を十分にデータで示しきれていなかったことで、メディアプランニングの俎上に挙がる機会を逃すことも度々ありました。

そうした課題に対して、GPSによるエリア来訪者やビーコンによるメディア接触者を捕捉し、さらにその後の行動を計測できる人流データを活用することで、媒体の「価値」と「効果」を可視化することができます。

媒体の価値を可視化

OOH媒体の「価値」の可視化については、定量面/定性面いずれのアプローチも可能です。

グラフ その他 媒体価値と効果の可視化

人流データの活用で従来のOOHでは難しかった媒体価値と効果の可視化が実現できる。

■定量面
GPSやビーコンの計測範囲から媒体接触者の推計人数を算出することができます。このデータは特定の個人を識別できないID とログ数でカウントされるため、各媒体事業者との連携により、最終的なユニーク人数(UUまたはリーチ)や延べ接触人数(imp)として推計して利用するこが可能です。

■定性面
一方で、OOHにおいては特に「その場所がどんな場所なのか?」「この場所に接触する人はどんな人なのか?」といった定性的な情報も非常に重要です。同じ1インプレッションでも、例えば表参道駅と上野駅ではその性質が大きくことなることは想像に難くないでしょう。人流ビッグデータを活用することで、媒体接触者の過去の移動履歴も分析することができます。

これにより「性/年代」や「居住地/勤務地」「行動DNA(グルメ、ファッションなどのカテゴリごとの興味関心度を偏差値で表したもの)」など属性の推定情報を媒体接触者に付与することができます。

例えば、メトロアドエージェンシーと共同で開発した「行動DNAアナライザー」を用いることで、東京メトロの駅ごとの定量/定性データを把握することができます。このダッシュボードで、表参道駅の「アクセサリーカテゴリ」の偏差値を確認しつつ、ほかにその指標の高い「中目黒」「明治神宮前」「目黒」「荻窪」などの駅を抽出し、ラグジュアリーブランドに対し複数の駅を活用した交通広告の提案などにご利用いただけます。

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