今回の計測結果について同社は、「キリンファミリーチャレンジカップ」のような社会貢献活動で1倍以上の結果が出たことに手ごたえを強調。数値を高めるには、観戦者など影響するステークホルダーを増やすことが重要だとしている。
同社はサッカー応援活動が、企業ブランド価値に与える影響についても毎年調査しており、キリンがサッカーを応援していることを認知している人は約40%。サッカーが好きな人がキリン商品を購入したいと答えた人は約60%だった。CSV戦略部の中川紅子主査は「若い人は、社会や文化に対する企業の活動に共感や信頼を覚える」とし、就職先の選定にも影響するという。今回測定した数値を上げていくことが、企業ブランドの価値の向上につながるとみている。
CSV戦略部の山田幸司主務は「ビジネスだけでなく、その先のお客さまと社会にどのように貢献するか、セットで考えることが大事」と今回の狙いを強調。マーケティング戦略部の井上剛輔氏は「サッカーはボールで人と人をつなぐ力がある。数値化することで私たちが想像する以上に社会に貢献できるものだと改めて感じることができた」とし、今まで以上にサッカーを通じて日本中に笑顔を届けたいと意気込みを語った。
同社のサッカー応援の歴史は1978年にスタート。当時、日本ではサッカーはメジャースポーツではなく、日本サッカー協会の長沼健氏が支援者を募ったところ、社会貢献のために同社が協力することとなった。同年実施した「ジャパンカップ1978」の観客は約16万人。1980年代に入ってもメジャースポーツとはならず、スタジアムが満員になることはなかった。その後、1991年に開催された「キリンカップサッカー」で日本代表が初優勝。1992年には国を代表するチーム同士の国際マッチとなり、世界からも注目を集めるようになった。
2000年代からは日本代表だけでなく、「なでしこジャパン」の国際親善試合もカバー。2023年以降は「日本サッカー協会オフィシャルトップパートナー」として、「SAMURAI BLUE(サッカー日本代表)」、「なでしこジャパン」「アンダーカテゴリー日本代表」「フットサル日本代表」「ビーチサッカー日本代表」「サッカーe日本代表」「障がい者サッカー日本代表」など、日本サッカー協会のすべての事業をサポートする。