約26億円の課徴金 ウイルスソフト会社…米FTCが最終決定

発覚から約5年を経て決着

ジャンプショットは翌20年1月に事業を停止。同社は2010年設立で、13年にアバストが買収した。当初はパソコンから不要なファイルなどを削除し、処理の高速化を図るツールを手掛けており、アバストは自社のウイルス対策ソフトに、ジャンプショットのツールを提供する目論見があったようだ。買収後にデータ分析へ事業転換した。

アバストは無料のウイルス対策ソフトを配信し、追加機能を有償提供する企業で、チェコに本社を置く。2022年に、ウイルス対策ソフト大手の米ノートンライフロック社(現=ジェン・デジタル社)に吸収合併されている。

FTCが同意命令を公表したのは2024年2月だが、アバスト事業を持つジェン・デジタル社とは、2023年8月時点で大筋合意していたようだ。ジェン・デジタル社は1650万ドルの課徴金について、23年第2四半期に特別損失として計上し、「規制当局との和解は最終的に承認される」との見通しを示していた。FTCの2023年の活動報告にもアバストの社名がみられる。

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