浅田飴の小杉寛之さんからの紹介で今回、登場するのはロフト 広報室 プレスマネジャーの横川 鼓弓さんです。
Q1:現在の仕事の内容とは?
テレビや新聞取材、雑誌への商品貸出などメディア対応を中心とした広報活動をしています。またプレスリリースの作成・配信、地方店舗の広報活動のサポート、新商品を発表するメディア様向けの展示会のアテンドなども行っています。
渋谷ロフトでは8万点強の商品を扱っていますが、情報番組をはじめティーン誌から経済系の新聞取材までメディアによって取材内容・要望も異なるため、常に商品情報を知っておくことが重要です。
バイヤーや売場のスタッフ、メーカーの方などとのふだんのコミュニケーションが、求められる情報につながることが多く関係性を大事にしています。「今年らしさ」や「世の中にささるテーマ」といったロフトらしい切り口でのプレスリリースを読んで取材依頼をいただくことも多く、リリース作成にも力を入れています。
Q2:これまでの職歴は?
美大を卒業後、アルバイトをしながらアメリカ旅行などをしていました。雑貨に興味があり渋谷ロフトが好きで、関西から遊びに来ては買物をして黄色い袋を持つことが楽しかったことを覚えています。
1990年に梅田ロフトのオープニングスタッフとして入社して以来、30年あまり“黄色い”人生となっています。最初は和食器を担当し日本の様々な地域に赴いて陶器の窯や漆器の産地で買い付けもしました。
当時は染付や伝統的な柄物の食器が多かった中、ロフト限定として優しいパステルカラーの和食器や文字の入った土鍋などを作っていただき意外に売れたのが嬉しかったです。その後は店舗で家庭用品全体を担当、結婚・出産後は店舗の装飾やイベントを企画する販売促進に異動し、2014年よりロフトの広報を担当しています。
Q3:転職や社内異動などに際して、強く意識したこととは?
同じ会社内でも、部署が変われば全く違う仕事をすることにもなります。ただ、商品をバイイングする時も売場の装飾を考える時も営業広報としてロフトの魅力を伝える立場にいる時も、どの部署にいても「ロフトのファンになっていただきたい」が基本にあります。
様々な年代、異なる生活スタイルを持ち来店されるお客様やメディアの向こう側にいらっしゃる方に向けて「相手に合った提案、時代に合った提案が出来ているか?」その立場に立てる妄想に近い想像力が必要だと考えています。
そのためには会社の仕事だけでなく世の中の動きをニュースやSNSのチェックで知ること、各部署の仕事内容や商品を好きになれることも力になっているなと感じることがあります。
Q4:国内において広報としてのキャリア形成で悩みとなることは何?
メディア露出においては1ページ、1記事の掲載、数分の放映対応に数時間から数日かかりメディアの都合でのキャンセルがあることも。間違いのない正確な情報でメディア露出するため、商品情報のほか数値などの下調べも必要となり、目に見えない部分で多くの仕事を慎重にこなす能力と忍耐力が求められます。
外部からの潜在的なリスクに対処するため、危機を最小限に抑え組織の信頼性やイメージを守る場面もあり、華やかな仕事に見えることもある広報ですが、他部署との連動やリアルタイムでのニュースチェックなど地道な仕事が多くイメージとは違うと感じる場合も。ただそういった経験と多くの人と関わることで社会を見る目が養え、全体的に成長できる仕事である、そういった面がもっと認知されるとよいのかもしれません。
Q5:広報職の経験を活かして、今後チャレンジしたいことは?
引き続き雑貨の魅力を情報発信していくこととともに後輩スタッフたちに広報の仕事の魅力も伝えていきたいと思っています。
またインバウンドで日本の生活に興味を持つ海外の方が非常に多くなっており、最近は海外メディアからも商品や生活スタイルについて取材が入ることも。日本のモノづくりをもっと世界にも知ってほしい、そんな仕事もしてみたいと思っています。
【次回のコラムの担当は?】
私がバトンをつなぐのは、ゼブラホールディングス プロダクト&マーケティング部PRチーム 池田 智雄さんです。日本の文具は世界的に見ても素晴らしく、特にゼブラ様の商品はアイデアが豊富で支持の高いものが多く私もいつも新商品情報を楽しみにしています。ご自身がテレビ出演をされるなどメディアにも多数登場してゼブラ商品を紹介されている“ゼブラの顔”である池田様がどのようなお話をされるのかを楽しみにしています。