ビールに「エモさ」はいらない 無関心層にアプローチする新商品、サッポロビール

学生と若手社員が共創

サッポロビールは、ビールに興味がない「無関心層」へのアプローチ策の一つとして「サッポロ WITH BEER ホワイトエール」を6月25日に全国で数量限定発売した。味やパッケージデザインについて大学生や若手社員の意見を取り入れた。若年層はビールらしいデザインを求めており、かわいらしいパッケージなどで心を揺さぶる「エモさ」は必要ないという意見もあったため、スタイリッシュでビールらしいデザインに仕上がった。3カ月程度での完売を見込んでいるが、売れ行きが好調なため、早めに売り切れることを想定している。

これはaltのダミーです

学生と共創した「サッポロ WITH BEER ホワイトエール」

同社は2024年の事業方針で、ビールの「無関心層」への訴求で市場活性化に貢献することを掲げた。同社の推計では「無関心層」は全国に5000万人で、若年層に限らない。「憧れ」を創出するマーケティング戦略を推進する方針で、3月には潜在ニーズを発見するための新部署「顧客体験デザイン部」を新設した。

無関心層の中には「酒を飲むがビールを飲まない」という層も多い。現在はチューハイやサワーなどビール以外の様々な選択肢があり、「とりあえずビール」と注文する文化は薄れつつある。

一方で、飲めなくてもビールに対して憧れを持つ無関心層も多いことがアンケートやヒアリングの結果で判明した。若年層は「ビールを飲めるとかっこいい」と考える一方で、「おいしく飲むには訓練が必要」という考えも多かったという。ビールをコミュニケーションツールとして捉えている人も多かった。


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