さて、そんなこんなで広告会社を退職してHENNGEで働き始めたわけですが、HENNGEは、プロダクト開発、セールス、バックオフィスなどさまざまな職種がDivisionごとに分かれています。
僕が所属するDivisionはコーポレートコミュニケーションになり、その中でも、「マーケティング」「デザインマネージメント(厳密にいうとこの中でもブランディングとUI/UXで2チーム存在)」「PR」と3つのセクションに分かれてます。
僕はデザインマネージメントセクションでクリエイティブディレクターをやっているのですが、普段は主にHENNGEのコーポレートと、主力製品であるHENNGE Oneのブランディングを担当しています。
根っこから耕す。
僕が入社したタイミングはちょうど、クラウドセキュリティサービス「HENNGE One」のリブランディング時期でした。
今まではウルトラマンをIPとして活用しながら2年ほどキャンペーンをしていたのですが、2024年に新しいエディションがローンチされるタイミングで、IPに頼らない新しいHENNGE Oneのブランドイメージを確立したいという思いが経営層含め社内に広がりつつある時でした。
僕に期待されていたことは、まずこの主力製品のリブランディングでした。
入社していきなりのカロリー高め案件で、やる気とすこしの不安が同居する形でのスタートになりました。
まずHENNGE Oneへの製品理解とともに、過去の制作物を片っ端から見させてもらいました。 また、最終のアウトプットだけでなく、どんな思いでどんな経緯でアウトプットしたのか、その制作プロセスはどうなってるかなども同時にヒアリングを行いました。
入社から2~3カ月ほどそういった作業をしたことで、何をすべきかがいくつか明確になっていきました。
そのひとつが「ブランドを整理して、イメージの輪郭をはっきりさせる」ということ。
確かに、一つひとつの制作物は丁寧に作られていてクオリティも高いのですが、それが全体としてひとつの塊(イメージ)に繋がっていませんでした。
また、製品を説明するワードも使う人によってバラバラであったりと、どこかチグハグな感じがしていてせっかくいいプロダクトなのにもったいないなぁという思いがありました。
まずは、あいまいなブランドイメージをはっきりさせ、社内外の全ての人が理解できるように整理する必要がありました。
また、ちょうどHENNGEは2019年に上場して以降、中途や新卒含め新しい社員がどんどんが増えている状況で、社内で仕事を進めていく時も、今までのような長年の仲間同士のツーカーのコミュニケーションではまとまらなくなってきていました。
もっと、ブランドに関わる全ての人が理解できる、ブランドの目指すべき場所を定義したいわば北極星のようなものが必要だと感じました。