第1回:AI共創によるマーケティングの新たな可能性

AIの役目とは何か

そのような会話相手として、どのような役目を担ってもらえればよいでしょうか?

ここでは、AIの役目を3つの分けてみます。

1)まとめる
2)ひろげる
3)いいかえる

ひとつ目の「まとめる」は、「要約」になります。マーケターのお仕事であれば、市場調査や戦略立案などの際に大量の文書を作成することになるかと思います。調査結果を簡単にまとめてもらったり、プレゼン資料として分かりやすくするためなど、この役割は非常に重宝することになるはずです。

ふたつ目の「ひろげる」は、「まとめる」の逆ですね。マーケターのお仕事でいうと、広告やプロモーション担当なら、いくつかのキーワード(プロンプト)を提示すれば、広告のアイディアを提案してくれたり、ブレストの相手になってくれます。

3つ目の「いいかえる」は、「翻訳」がそれにあたります。販売促進時における海外展開などでは、日本語をすぐさま正確性の高い英文などに訳してくれます。

また、広告の画像イメージをベースに動画に変換するなどの未来もすぐそこに来ていると言えるでしょう。このように、画像や音楽、文字情報などのモーダルを行き来しながら表現形式を随時変えることも、AIは得意分野のひとつになっていくことでしょう。

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中原大介
中原大介

帝京平成大学人文社会学部専任講師、慶應義塾大学 SFC研究所上席所員、東京工科大学メディア学部兼任講師。専門は、インタラクションデザイン、デジタル教育、SFプロトタイピング。最先端のAIテクノロジーの社会実装、産学官民共創による教育エコシステムの研究に取り組んでいる。近著『一般教養としてのプログラミング』(SBクリエイティブ、2023年)。

中原大介

帝京平成大学人文社会学部専任講師、慶應義塾大学 SFC研究所上席所員、東京工科大学メディア学部兼任講師。専門は、インタラクションデザイン、デジタル教育、SFプロトタイピング。最先端のAIテクノロジーの社会実装、産学官民共創による教育エコシステムの研究に取り組んでいる。近著『一般教養としてのプログラミング』(SBクリエイティブ、2023年)。

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