顧客ごとに営業戦略を練ることからスタート
まず、顧客別戦略の明確化についてお話しします。往々にしてアカウントプランは担当者が独自で作っていることが多く、歪になっています。しかしひな形を作ると、お客様理解をより高いレベルに引き上げることができ、プランの精度も上がります。本当に大事なのは自分のやるべき活動まできちんと落とすこと。社内の意識合わせも大切で、アカウントプランをしっかりセッションをして、社内のステークホルダーからの支援を取り付ける機会としても機能させています。当社ではカンパニー長はもちろん、営業、エンジニア、SEといった各職能のトップも集めてアカウントプランセッションを実施します。
最重要かつ困難なマネジメントの改革手法
4つ目の柱に掲げたマネジメントプロセスについて説明します。これまで、月一回の経営検討会など定期報告では、どうしてもディール進捗確認や経営状況の把握に時間がかかり、アクション設定が後手に回ってしまいます。そもそもディールの進捗や経営状況が同一の指標で見えていないことが多く、マネージャーごとのマネジメント手法に頼っているからです。そのため、経営層・ミドル層・担当者層に対して同じ指標で常に見える化をすることからスタートし、組織全体でタイムリーにプロアクティブなアクションにつなげています。
しかし、マネジメントプロセスを変えるには経営層も含めたマネジメント層がマネジメントの仕方を変えることが重要です。その階層が能動的にデータを見ながら、現場の支援をプロアクティブにしていくと、現場も情報を入力する意義を納得でき、モチベーションが上がっていきます。すると入力されるデータもきれいになります。こういった好循環を回すためにも、普段のマネジメントプロセスのサイクルにデータを活用する必要があります。
マネジメントプロセスを支えるインフラとして、上記のようなダッシュボードを整備して、責任者がいつでも状況を把握できる環境を作っています。ただ、マネジメントプロセスに一回入ればずっと回り続けるというわけではないため、定着化させるという現場に寄り添った支援を重視しています。