社長になって変わったものと変わらないもの
前回のコラムで触れた通り、私はこれまでも複数の食品企業で20年以上にわたり商品企画・開発・マーケティングに従事した経験があります。その都度「融通無碍」の発想で周囲を驚かせながらも、皆を巻き込んで新たな挑戦をリードし、閉塞する市場や社内に突破口を見つけ、道を切り拓いてきました。抱える課題が困難であればあるほど闘志が湧いてくる性分だともいえます。
前回記事
これまで培ったプロジェクトリーダーとしてのスキルとバイタリティーは、社長業にも大いに活かされていると感じています。会社や自社商品を取り巻く環境を分析して、そこから課題や好機を見つけ出し、効率的かつ効果的に成果を得る戦略を構築する……。マーケティング部長であった頃と、本質的な部分は何も変わっていません。
変わったのは、商品やブランドにとどまらず、自社の事業や業界全体を中長期にわたって成長させるための俯瞰的な視点を持つ必要があることです。また、社長の権利を活用して、より速く意思決定を下し、事業革新のスピードアップも図っています。もっともらしく聞こえるかもしれませんが、要は会社の先頭に立って、新たな挑戦を誰よりも楽しんでいるのが今の私なのです。
そんな私がこれから取り組んでいくことを最後にお伝えします。コラムでは「豆腐バー」の開発背景から最新の海外展開までをお話してきましたが、この先の伸びシロはさらに大きなものになるでしょう。