グローバルスローガン再定義から始まる、「ホンダらしさ」を実現する仕組み

この1年、ブランド強化の一環として、長年出展してきた「ジャパンモビリティショー2023(2022年までの名称は『東京モーターショー』)」のほか、2024年1月にアメリカで開催された「CES 2024」の場を活用した発信においても、グローバルスローガンを起点としたブランディングと、商品サービスのブランドとの融合を図ってきた。

さらに「将来的にどこまでを全社の共通項とし、どこを事業の飛びしろとするかは、継続して議論中」であるとしながら、2024年6月、ブランディングのためのツールを新たに開発し、全社に展開した。同ツールは、ブランドのガイドラインと、個人の想像力を最大限発揮させるためのフレームワークやビジュアルのヒントを提示するもの。例えば「与えたい印象」を候補から選択すると、発信の指針が出力され、その指針に基づくビジュアルやコピー、写真のレイアウトなどが参照できるという。

「企画書等にそのまま用いるのではなく、ブランドのガバナンスや方向性を担保しながら、個々の創造性をサポートするもの。ユーザーからのフィードバックをもらいながら、継続的にブラッシュアップしていく想定で、生成AIを活用した進化も予定しています」と千田氏は話す。

「今までも、これからも、自分がやりたいことをやる、すなわち夢が原動力になって生まれたものが、“ホンダらしくある”ことが最も大事だと思っています。これからも夢が体現された商品サービスを生みだし続けられるように、ブランドの仕組みを進化させていきます。また、その過程で、今後Hondaのクリエイティブをリードできるキーマンが沢山育つような機会や環境を最大限、つくっていきます」と、今後の展望を語った。

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