フジッコのヨーグルトブランド、売上300%成長を実現したリニューアルとは

「まるごとSOYカスピ海ヨーグルト」の購買動機を考えてみても、ヨーグルトの購入を考えている人か、大豆を摂りたいと考えている人の2つに分かれると思っています。どちらの層も獲得できる可能性がある売り場展開ができるのは、強みだと思っていますね。

さらに、ある流通の観点だと、「売り場に置く植物性ヨーグルトは2種類くらいで十分だ」とお伝えいただいたこともありました。カテゴリー内でカニバリズムが起きることを懸念してのことだったようです。

この懸念に対しても「まるごとSOYカスピ海ヨーグルト」の最大の特徴である大豆が上手く機能しました。要は、普段ヨーグルトを買う層だけではカバーできない顧客層もカバーできる可能性があると提案できたのです。他のヨーグルトと比べ、大豆食品との買い回りが多いという特徴もあります。

──商品特性の強さを存分に生かした、戦略的なプロモーション設計ですね。今後はどのような展開を予定していますか。

これからもマスに向けて広く浅くプロモーションしていくというよりは、本当に必要としている方々へ確実に届けていくことを意識した取り組みをしていく想定です。現在もすでに行っているのが医療機関へのサンプリング。どこに「まるごとSOYカスピ海ヨーグルト」が役立てるチャンスがあるのかを考えながら、生活者の皆さんにお届けしていきたいです。

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