「適正飲酒」を楽しみながら知るきっかけをつくる
砂時計をモチーフとしている「ゆっくりビアグラス」は、東京ガラス工芸研究所と共同で開発。くびれ部分によって流れ出るビールの量が制限されるのでゆっくりと飲むことができる。試作段階では、くびれ部分をミリ単位で調整した6種類の試作グラスで飲み比べを行い、香り・味わいはもちろんのこと「理想の飲みづらさ」を追求したという。
製作は職人2名が手作業で行った。
試作時の「ゆっくりビアグラス」。
7月16日にメディアに向けて行われた「飲みづらいグラス発表会・体験会」にて、ヤッホーブルーイング代表取締役社長の井手直行氏は、「『適正飲酒』は非常に重要なテーマですが、私はお重苦しくなりすぎるのもよくないなと思っています。ビールメーカーとして重く受けとめつつも、大切なテーマだからこそユーモアを交えて『適正飲酒』を広く伝えていくことで多くの人に適正飲酒について知ってもらい、長く健康にお酒やビールを楽しんでいただきたいという想いを込めた取り組みです」と「ゆっくりビアグラス」に対する思いを話した。
発表会に登壇した代表取締役社長の井手直行氏とプロモーション責任者の河津愛美氏。
同社は2022年にアルコール度数0.7%の「正気のサタン」を発売。2023年2月からはサブスクリプションサービスの年間コースを廃止し、顧客が飲酒量を自由に調節できるよう1カ月ごとにコース変更やスキップなどを変更できる仕組みへ変更するなど、適正飲酒を通じたウェルビーイングな活動を行ってきた。
今後も、主催イベントでの「飲み放題」の順次廃止や低アルコールビールの研究開発の推進などを実施する予定だという。