※本記事は、月刊『販促会議』7月号に掲載されています。
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今月のキーパーソン
ニューバランス吉祥寺
店長
石田雅司氏
短距離選手として実業団に所属後、スポーツブランドにて接客に従事。その後、2022年にニューバランスジャパンに入社。ニューバランス博多阪急 店長を経て、2023年12月オープンのニューバランス吉祥寺 店長に就任。社内資格であるランニングスペシャリストを保持し、自身のランニングの経験を活かして、接客や店舗運営に携わる。
陸上競技の経験を活かして足元から始まるコミュニケーション
──石田さんのご経歴を教えてください。
元々、実業団で短距離の陸上競技をしていて、スポーツには長い間慣れ親しんでいました。それに加えて人とコミュニケーションをとることが好きだったこともあり、自身の経験やスキルを活かせるスポーツショップでの接客業に就いたのがキャリアの始まりです。
15年近く別のスポーツブランドに勤めて、ニューバランスに移ったのは2年ほど前です。日々接客をする上で、運動の経験値が何よりも強みになっていると感じますね。実業団での経験はもちろん、今もマラソンやランニングをしているので、経験談を交えた悩みに親身に寄り添う提案は得意です。常によりよい足元ライフを送っていただきたいという思いで、接客しています。
台に乗ると、1分程度で計測が完了する3Dスキャンは、店舗1階と2階のコミュニティサークルエリアにある。計測データから、足の長さや幅、土踏まずの高さ、左右差などが分かる。計測中もコミュニケーションを欠かさない石田さんは、「自分の足のデータは知らないことも多く、お客さまとの会話が盛り上がることも多いです」と話す。
──店舗や客層について、詳しく教えてください。
当店は、ニューバランスの新たなストアデザインを採用した店舗としてオープンしました。店の中心に「コミュニティサークル」を配置している点が特徴です。人々が集い、自然とコミュニケーションが生まれることを目指す設計になっています。
また、360度から足のサイズを計測できる3Dスキャン装置も設け、お客さまによりフィットしたシューズをご提案できるのもポイントです。
3Dスキャンを知って来店されるお客さまが多く、高水準の接客サービスや購入体験を期待されていると感じますね。その期待に応えるためにも、接客力をアップデートしていかなければと思っています。
2023年12月のオープン後は、ファミリー層や若年層の来店が多いです。ベビーカーがあってもゆったりと買い物できる店舗設計が好評で、親子3世代でシューズを買いに来られるお客さまもいらっしゃいます。
期待に応える接客を目指し店舗ビジョンを設定
──店長としてはどのような業務を遂行しているのでしょうか。
多層階店舗のオペレーションや在庫の管理、本部との連携などが主幹の業務です。また、在籍する25名以上のスタッフのマネジメントや育成に励んでいます。
多くのスタッフと一貫した接客観を共有するためにも、店舗ビジョンとして「つながる、共感、新しい未来へ」と、設定しています。ビジョンを掲げることで、スタッフとお客さま間に当店ならではのコミュニケーションを育んでもらえるよう、コミュニティサークルを通じた体験などが生まれる接客を日々目指したいと思っています。
──接客の時、特に意識していることはありますか。
当店はゆとりをもったディスプレイにこだわる半面、アイテム数には限りがあり、お客さまが求めていたものの取り扱いがないケースもあります。
ただ、会話を重ねてみると、予定とは異なるアイテムを検討いただくこともできると思うんです。
実際に3Dスキャンを体験いただくと、お客さま自身が想像していた足のサイズと違っていたり、よりお客さまに合ったモデルがわかる場合もあります。
そこで接客時は、お客さまの潜在的ニーズを見つけられるように意識していますね。質問と会話の量をどちらかに偏ることなく使い分け、オープンクエスチョンなども意識することで、リアルな課題や現状を探り、お客さまも気づいていなかった部分までサポートしたいと思っています。
オープンから日が浅い当店ですが、一度接客した後、友人を連れて再来店してくださったお客さまはとても印象に残っています。
ある方は、元々ウォーキングシューズを探して来店していたのですが、実際のお悩みや足の特徴を聞いていくと、別のランニングシューズがよりマッチしているのではないかと思い、ご提案しました。アイテムを愛用し、再来店してくださったときは、当店ならではのサポートができたと、より実感した瞬間でした。
店舗には、シューズ同様にアパレルアイテムも並ぶ。2階奥には、アメリカやイギリスの職人が手づくりしたモデルが並ぶラグジュアリーなエリアも。
いつも根底にはサービスが 地域密着型店舗のお手本に
──地域密着型の店舗として、今後も距離の近い接客が期待できそうです。
スタッフからお客さまへの接客はもちろんですが、お客さま同士のコミュニティも生まれてほしいと思っています。店内のサークル設計は、そのための仕掛けのひとつでもあるんです。
実際に、──
本記事の続きは月刊『販促会議』7月号にてお読みいただけます。
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