そして今回、朝日新聞と読売新聞では各面の小枠を使用。そこには家に帰るしんのすけ・ひろし・シロが描かれており、ページをめくるごとに家(メインメッセージとなる15段広告)へと近づいていく。
「ページをめくるごとに家に近づいていき、15段では、みさえ・ひまわりが出迎えてくれるような構成になっています」と、アートディレクター 畝見謙人氏。
小枠は、ラストの15段広告に向けてどんどんと読み進めたくなる仕掛けとして実施。単にいろんな面の小枠を使うだけではなく、半年間支えてくれた人への感謝の気持ちが、ページをめくるにつれて高まっていくような企画になることを意識して制作された。
みさえとひまわりの絵の下には、「支えてくれている人たちへ、「半年、おつかれさま」を言いませんか」から始まるメッセージが続く。
「保険会社が『支える』ことを伝える。その時にまず、『支える』の解像度を上げたいと思いました」と、コピーライター小山佳奈氏。
「支えている人たちというのは、自覚的にやっているわけではなく、無自覚な場合の方が圧倒的に多い。そこで、日々の膨大な無自覚の『支える』に光を当てることを第一に考えました。さらに、行動としての『支える』はもちろんだけど、見守ったり心配したりすることも『支える』の大切な部分だと考えて「何もできないときもある。見守るしかないときもある。』という一文を入れています。
そして新聞というメディアでメッセージすることを考えて、読んでいる人の気分に寄り添う、お手紙のような読後感を目指しました」
新聞広告出稿後、同社が実施したアンケートでは、よい反響が返ってきている。その中には、「この半年頑張った人へのエールの文章は、とても心地よいものである。」「このような「時間を振り返る」広告はなかったので、好感をもてる。」「毎日バタバタと過ぎていって、周りに感謝の気持ちを伝えるって事を、この半年してこなかった。残り半年は感謝の気持ちをきちんと言葉にして伝えていこうと思った。」というように、「さぁ、半年。」から始まるメッセージに共感を覚えた人が多かった。また、社員やその家族からも好評を得ている。
「7月1日という一年の折り返し地点。いつもと変わらない毎日かもしれませんが、ちょっとだけ立ち止まって、振り返ってみたり、少し周りを見てみるきっかけになっていたら嬉しいです」(畝見氏)
スタッフリスト
企画制作
電通、上田家、J.C.SPARK
CD
吉川隼太
C
小山佳奈、大野すみれ
A
畝見謙人
D
藤井亮、東織枝