NOT A HOTELの 「超プロダクトアウト」のマーケティング

NOT A HOTEL(ノットアホテル) Marketing Teamの山口琢磨氏が6月24日~7月1日に開かれた「宣伝会議サミット2024(夏)東京」に登壇。「超プロダクトアウトのマーケティング」をテーマに講演した。

イメージ NOT A HOTEL(ノットアホテル) Marketing Teamの山口琢磨氏

熱狂的なファンを生み出し、建設前に販売する

NOT A HOTELは「自宅でもあり、別荘でもあり、ホテルでもある」というコンセプトの物件を販売する会社で、2020年4月に設立された。物件のオーナーは別荘を使用しない期間、ホテルとして貸し出すことができ、ホテルの運営はNOT A HOTELが行う。取引はオンラインのみ。購入希望者はCGパースで制作された動画を見て物件を選び、実際の建物は販売開始後 に建てられる。同社は土地探しから建築、販売、ホテルの運営までを担う。

イメージ NOT A HOTEL外観

「クリエイターとデザインした家」というニッチな商品を扱うにあたって同社が目指すのは、プロダクトの質を研ぎ澄ませて熱狂的なファンを生み出すこと。山口氏はこれを「超プロダクトアウト」なブランドと表現した。

社内にはマーケティングチーム、セールスチーム、オーナーリレーションチームという3チームが一体となってこのプロジェクトに取り組んでいる。その中でマーケティングチームの目標はオンライン上ですべて完結するような体験や世界観の実現だ。

イメージ 顧客のフェーズごとに3つのチームが対応

顧客のフェーズごとに3つのチームが対応

マーケティングチームのKPIは リード(見込み客)の獲得だが、ブランドの認知や「いつかNOT A HOTELに泊まりたい、買いたい」という熱量が高い人をどれだけ増やすかという点にも注力している。またマーケティングチームとしては、「リードを獲得したら終わり」ではなくて、実際に購入につながるようにセールスチームと一体となる取り組みを行っている。さらに購入したオーナーが追加の購入や他人に推奨してくれるようにブランドの世界観を常に高めるコミュニケーションを目指しており、オーナーリレーションチームにつないでいく。「このように全体の循環をいかに大きく滑らかにしていくか、マーケティングチーム全体として取り組んでいる」という。

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