7月25日に、相鉄いずみ野線・ゆめが丘駅に直結する場所に「ゆめが丘ソラトス」がオープンした。ここは「食」「アクティビティー」「教育・文化」など、さまざまな体験ができる交流型の複合商業施設。相模鉄道キャラクター「そうにゃん」がモチーフの遊具をそろえた広場「そうにゃんぱーく」を開場するなど、地域コミュニティーのベースとなる施設を目指している。
ソラトス完成イメージ図
その開業プロモーションとして、同施設をイメージしたジオラマを制作。「ゆめが丘ソラトス」を訪れた人や地域の人々が3Dスキャンによりミニチュアの住民となり、一緒にまちを育ててもらう施策と広告コミュニケーションを展開している。
開業プロモーションを手がけたのは、ADKマーケティング・ソリューションズ、ADKクリエイティブ・ワンのクリエイティブ&アクティベーションチームだ。「『ゆめが丘から生まれるローカルライフ』というコンセプトで、地域に根ざした施設であることが企画の出発点となりました」と、クリエイティブディレクター 三井明子氏。そこで、「みんなでつくるJIMOTO」というコンセプトを立てて、クリエイティブもアクティベーションも地域の人やここを訪れる人に参加してもらい、一緒に創りあげていくという志で企画を進めたという。
その第一弾となったのが、今年3月に実施した「ゆめが丘で会いましょう!キャンペーン」だ。このキャンペーンに応募した人そっくりの1/35サイズの3Dミニチュアフィギュアを無料で制作。それを同施設内に設置するジオラマに展示し、「JIMOTO民」として登場してもらうという企画だ。SNSなどで告知したところ、募集人数の15倍もの応募があったという。
また、今年5月から、相鉄線沿線の駅で告知広告の掲出を開始した。こちらは開業までの数ヶ月間という長い期間で掲出されるため、駅を日常的に利用する人に親しんでもらえることを目指し、「ゆめ」にまつわる短歌風(57577)のコピーとイラストで構成している。
そして、開業期広告のビジュアル用に、施設で取り扱っているアイテム(食品や衣類、玩具や書籍など)を構成して、施設の外観に見立てたジオラマを制作した。ジオラマの制作では、どんなモチーフを組み合わせると施設外観のイメージに近い形になるかを、美術制作のビアード小林康秀氏と相談しながら進行。また、100名ほどの3D 撮影を2週間かけて実施。3Dプリンターで作成した「人物フィギュア」はこのジオラマの中に配置されている。
オープン広告が掲出される前の、ティザー的な準備期広告では、開業期ビジュアルのジオラマを制作した小林氏が描いたスケッチ画を採用した。「企画時に、小林さんの美術スケッチを見せていただいたところ、その画が素晴らしくて感動しました。小林さんにスケッチ使用のご快諾をいただき、すぐに提案させていただきました」(三井氏)。これまでに数えきれないほどの広告美術を手がけてきた小林氏だが、「自分の画が広告になるのは初めて」とのこと。
準備期のコピーは「もういいかい?」「もうちょっと!」。「開業前のワクワク感を伝えたい」というオリエンを受け、コピーでもその感じを表現している。また開業期の「空とみんなのあいだに。」というコピーは、施設のコンセプトとネーミングから考案した。
ティザー広告として掲出された広告。小林康秀氏のスケッチ画を採用している。
開業期の広告。ティザーのスケッチが実際にジオラマになっている。
長期にわたるキャンペーンに加えて、約130店舗が出店するソラトスに、SNSでは地域住民の期待の声が寄せられている。開業となる7月25日からは、相鉄線1日乗車券プレゼントなど開業プロモーションが実施されている。
スタッフリスト
クリエイティブ
企画制作
ADKマーケティング・ソリューションズ、ADKクリエイティブ・ワン
CD、C
三井明子
AD
齋藤正和、水本真帆
D
水本真帆、村田実優
クリエイティブ
PR | 平田実、熊倉伸吾、八倉裕 |
美術 | 小林康秀 |
撮影 | 若井寛 |
レタッチ | 植波俊介 |
AE | 栗田浩之、古賀恒太 |
アクティベーション |
|
企画制作 | ADKマーケティング・ソリューションズ、ADKクリエイティブ・ワン、ライズ |
EPR | 鹿口渉 |
PL | 小林丈晃、湯井敬子 |
D | 鈴木修平、加藤さくら |
AE | 栗田浩之、古賀恒太 |