アース隊に学ぶコミュニティマーケティング3つのポイント

アース製薬の成田充氏が、6月24日~7月1日にオンライン開かれた「宣伝会議サミット2024夏」に登壇し、コミュニティマーケティングをテーマに講演した。

イメージ アース隊スライド

「アース隊」を通じて自社を身近に感じてもらいたい

アース製薬はプロモーション施策の一環で、2022年からTwitter(現X)上を中心に「アース隊」として活動している。隊長としてXの投稿などを担当する成田氏はアース隊について、「ファンネームであり、コミュニティの名称です。Xから生まれたキャラクターであり、Xを中心にしたファンの呼称であり、同時に動物たちのキャラクターの名前でもあります」と説明した。

イメージ アース隊スライド

アース隊を立ち上げたのは、消費者にアース製薬という企業をより身近に感じてもらうため。代表的な虫ケア用品などは、一般的な商品と比較して、パッケージや使用シーンをSNSに投稿するような行動との親和性が低い。こうした状況を変える方法を検討した結果が「みんなの推しになる」という方法だった。

「推されるにはどうすればいいか。企業そのものを推してもらうのは難易度が高いので、推しやすい対象をつくるのが一番良いのではないかと考え、アース隊が誕生しました」(成田氏)

名称はフォロワーを対象としたアンケートによって決定した。その狙いはコミュニティを消費者とともにつくり上げることでより愛着につながると考えたから。また、Xのコミュニティ機能を活用し、ファンコミュニティ化を進めている。「通常のポストとは別にコミュニティだけが見られるタイムラインもあるので、特別感を出すことができるのがポイントです。フォロワーと近い距離感でコミュニケーションが取れるので、立ち上げ以来重要なコミュニティになっています」(成田氏)

アース製薬公式Xより

SNSでのコミュニケーションで重要なことに、継続的な投稿を挙げた。アース隊の結成以降、毎日の朝の挨拶の投稿を続けているほか、リプライへの返信も行うようにしている。こうした対応の結果「#アース隊」をつけた投稿をするユーザーが増加し、これまで投稿が少なかった虫ケア用品「ブラックキャップ」の画像付き投稿も生まれるなど、UGCの増加にも成功した。


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