ビッグモーターの事業を承継した新会社に措置命令 修復歴に関する不当表示、消費者庁

消費者庁は7月27日、ビッグモーターが供給していた中古自動車に係る表示について、景品表示法に違反する行為が認められたことから、同社から吸収分割により全ての事業を承継したWECARS(ウィーカーズ)に対し、措置命令を出した。

イメージ 中古車の修復歴に関して優良誤認させていたビッグモーターの表示

中古車の修復歴に関して優良誤認させていたビッグモーターの表示

ビッグモーターの自社Webサイトや「カーセンサー」と称する全国の中古自動車情報を掲載しているWebサイトが対象。ホンダの「N-BOX」、トヨタの「クラウンハイブリッド」など30商品に関して、「修復歴なし」または「修復歴無し」と表示。あたかも車体の骨格部位に損傷が生じたことがない中古自動車であるかのように示していたが、実際は損傷が生じたことがある中古自動車であった。

同庁は一般消費者に対して、同商品の内容が実際よりも優良であると示すもので、景品表示法に違反するものである旨を周知徹底することを命令。再発防止策を講じて、役員や従業員に周知徹底することも命じた。

中古車販売大手のビッグモーターは、顧客の車に故意に損傷を加え、保険会社に対して保険金を水増しして請求していた問題で経営難に直面し、伊藤忠商事に買収された。5月1日に同社、伊藤忠エネクス、ジェイ・ウィル・パートナーズ(JWP)が共同で新会社「WECARS」を発足し、ビッグモーターとその子会社全ての事業を会社分割により承継した。

同社は3社の共同出資で設立されたが、「BALM」(旧ビッグモーター)は、JWPが単独株主となり、分割の対価などを原資として、コンプライアンス違反行為に起因する損害賠償への対応や融資の弁済などに取り組む。

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