「やはりHONDAは走りなのだ」茶の間の共感得る/本田技研工業「ZR-V」CM

他人事が「自分ゴト」に変わる

CMの大半は「他人事(ひとごと)」です。例えば茶の間の男の私にとって「洗剤」のCMは他人事です。でも、最近評判の良い「懐かしいコークを用いたマクドナルドのCM」のようなアプローチをされると「他人事」ではなくなりいつの間にか「自分ゴト」になります。そしてそれが大事なのです。

前置きばかりが長くなりましたが今回のテーマは「HONDA ZR-V」のCMについてです。結論から言うと本来のHONDAらしいカッコいいCMだと思いました。SUVは悪路を走るために「最低地上高」が高いのが特徴です。このZR-Vも190mmあります。通常スポーツカーは130mmとか低いほど走行性能が良いと言われ「腰高」なSUVの「走りは良くない」となりがちです。

いま、時代の空気はSUVが主流です。しかしSUVであってもHONDAのターゲットである「クルマ好き」な方にとって「走り」は大事でありそれを前面に出したCMです。または言い換えると「走り」を少し忘れていたHONDAが「やはりHONDAは走りなのだ」と改めて茶の間のクルマ好きに自分ゴトとして共感を得たい思いが伝わるCMです。思いが大事だと思うのです。

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岡田貴浩

おかだ・たかひろ/1961年京都府生まれ東京育ち。1984年慶應義塾大学卒業後富士重工業(現SUBARU)に入社。1992年~1998年、2007年~2013年に国内営業本部マーケティング推進部にて宣伝業務に従事。2008年宣伝担当部長、2010年マーケティング推進部長、2014年から2020年まで広報部長。その後関係会社のスバルテクニカインターナショナル取締役を経て2024年4月に独立しフリーランスマーケティング・PRアドバイザー業務を開始。

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