SNS運用最大の落とし穴! ゴール設定とKPI設定の方法

3.リードジェネレーション
見込み顧客の獲得を目指します。XやInstagramにて取り組む場合、公式アカウントからの発信だけでなく、既存顧客によるクチコミを増やすアプローチも有効です。toBビジネスの場合Facebookを用いることもあるかと思います(露出拡大のため、SNS広告との併用をオススメします)。

  • KPI例:
  • ○ウェブサイトへのクリック数
  • ○ダウンロード数(ホワイトペーパー、eブックなど)
  • ○メールアドレスの取得数
  • ○フォーム送信数
  • ○クチコミ数

4.売上の増加
SNSを通じて直接的な販売を促進することを目指します。ECサイトなどの販路がある場合、開封率が高くクリエイティブでの訴求力もあるLINEがとても有効です。またEC・実店舗問わず、Instagramは購買行動を促しやすい傾向が高いとされています。

  • KPI例:
  • ○コンバージョン率(SNS広告からの購入率)
  • ○売上高
  • ○販売数
  • ○SNS広告のROI(投資対効果)

5.カスタマーサポートの向上
顧客からの質問やクレームに迅速に対応し、顧客満足度を高めることを目指します。SNSアカウントで顧客からの質問やクレームを受け付けるだけでなく、自社アカウントから顧客の投稿に対してアプローチしていくいわゆるアクティブサポートも有効です。ネット炎上の8割はX上で起きるといわれており、こちらの初動対応の観点でもXでの展開は効果的です。

  • KPI例:
  • ○顧客対応の迅速さ(レスポンスタイム)
  • ○解決済み問い合わせ数
  • ○顧客満足度スコア(CSAT)
  • ○NPS(ネット・プロモーター・スコア)

フェーズを分けたKPI設計が重要

運用目的とKPIの事例をご紹介させていただきましたが、ここで重要になってくるのがフェーズ分けです。実は、獲得型のデジタルマーケティング戦略の立案実行が得意な人が、SNSマーケティング戦略や、コミュニティ戦略(顧客同士のつながりの醸成)が苦手というケースをよく見ます。理由として大きいのが、目標に対するアプローチの違いです。

獲得型の場合は「合計獲得数」がKPIとして設定されており、施策単位で獲得数を稼ぐ「数字積み上げ型」的アプローチが多いように思います。一方、SNSマーケティング戦略やコミュニティ戦略の場合、一例ですが、まずしっかりとサービスの価値を伝える、次につくり手の熱量を伝播させる、最後に熱量の高い顧客を巻き込んだサービスづくりに取り組む、など、フェーズごとに狙いや施策が大きく変わってきます。そのため、フェーズごとに設定されるKPI項目自体が大きく変わります。フェーズごとに何を実現すべきか、その際のKPIが何か、整理しながらプランニングすることが重要です。

前のページ 次のページ
1 2 3
武内 一矢(NAVICUS 代表取締役)
武内 一矢(NAVICUS 代表取締役)

早稲田大学卒業後、Q&AコミュニティサービスOKWAVEを運営するオウケイウェイヴに入社。X(当時:Twitter)などSNSを活用した企画を担当。その後、ディー・エヌ・エー、ふるさと納税ポータルサイト大手「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンクなどを経て、2018年、コミュニティ・SNSマーケティング支援を行うNAVICUS(ナビカス)を設立、代表取締役に就任。2022年10月、九州を中心にWebマーケティング支援を行うNAVICUS九州のCMOに就任。2023年12月よりPR TIMESのグループ会社となり、広報面のサポートも加えた幅広いコミュニケーション支援体制構築に向け邁進中。

武内 一矢(NAVICUS 代表取締役)

早稲田大学卒業後、Q&AコミュニティサービスOKWAVEを運営するオウケイウェイヴに入社。X(当時:Twitter)などSNSを活用した企画を担当。その後、ディー・エヌ・エー、ふるさと納税ポータルサイト大手「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンクなどを経て、2018年、コミュニティ・SNSマーケティング支援を行うNAVICUS(ナビカス)を設立、代表取締役に就任。2022年10月、九州を中心にWebマーケティング支援を行うNAVICUS九州のCMOに就任。2023年12月よりPR TIMESのグループ会社となり、広報面のサポートも加えた幅広いコミュニケーション支援体制構築に向け邁進中。

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

このコラムを読んだ方におススメのコラム

    タイアップ