少し先の日本で起こりそうな10の世界トレンドを紹介

公開日2024.8.15

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モメンタムジャパンは4月4日、2024年のトレンドを予測する“Little Book of Trends”を発表。映画館から店内レジのあり方、ペットの扱い、そしてAIまで、多岐にわたる10のトレンドが選ばれた。その結果から見えてきた生活者の最新トレンドとは。今回はその中でもサステナビリティにフォーカスし、同社の戦略プランニングチームが解説する。
※本記事は、月刊『宣伝会議』7月号の巻頭特集に掲載されています。

モメンタムジャパン

戦略プランニングチーム
（柳瀬健司、齋藤遥香、安永周平、金瑛媛、マヨルアンナ）

生活者のインサイトを基点にブランドのMeaningful Role（意味のある役割）を定義し、ブランドのコミュニケーションプランを開発する専門集団。

①没入的で臨場感のあるバーチャルコミュニケーション：
リアルタイムで現実世界の他の場所に投影できるアバターやホログラムが現実になりつつある
②ラグジュアリーブランドの戦略転換：
製品販売だけでなく、雑誌の発行など異業種への進出や音楽フェスティバルへの参加などブランドならではの体験を提供
③ゴルフ人口の増加：
より便利で低コストにゴルフを学べる屋内のシミュレーションゴルフ施設が好調、ゴルフ人口の3割以上は屋内に特化
④映画館でのライブビューイング：
ハードルが高いリアルイベントへの参加の代替として、映画館でコンサートなどのライブエンタメを楽しむ新たな選択肢
⑤セルフレジの縮小：
人間的なつながりや体験への欲求から人間第一のアプローチに回帰、大手流通ではセルフレジ縮小or完全廃止の流れ
⑥新素材「MIRUM®」：
天然ゴム、植物由来のオイル、天然顔料、ミネラルから作られた、世界初の100%プラスチックフリーのレザー代替品
⑦ビール業界の挑戦：
ウォーターフットプリントを意識した水不足への対応や、事業系食品ロス削減への取り組み
⑧世界各地でのオーバーツーリズム：
コロナ後のリベンジトラベルにより、多くの観光地が過密状態に。各エリアが入域料や入域制限を課した対策を開始
⑨ペットは家族の一員：
コロナ中に急拡大したペット市場。飼い主とペットの絆は強固で、ペット同伴可の職場や外出先の増加、餌の多様化など
⑩AIの人間化：
信頼感醸成のため、AIは人間らしく（対話内容や声など）進化中。複雑な画像の認識が可能になり、独自のペルソナを持つAIも

世界のトレンドから、少し先の日本のトレンドを予測

モメンタムワールドワイドは、毎年世界のトレンド予測として“Little Book of Trends”を発行しています。少し先の日本でも起こりうるトレンドとしてグローバルの動向を掴んでおくため、私たちモメンタムジャパンでも、毎年この“Little Book of Trends”を元に日本でのミクロな先行事例について考察しています。2024年に私たちが選んだ10のトレンドは、上記のとおり多岐にわたります。

今回はこの中から、日本が特に遅れをとっているサステナビリティに焦点を当てて、「⑥新素材MIRUM®」と「⑦ビール業界の挑戦」について紹介します。

プラスチックフリーのレザー代替品
新素材の「MIRUM®」とは？

「MIRUM®」とは、天然ゴム、植物由来のオイル、天然顔料、ミネラルからつくられたレザーの代替素材のことです。植物やミネラルの顔料で着色され、さまざまな天然フィラー成分を配合することで、色調、光沢、質感、シボ、厚み、香りに至るまでバリエーションはさまざま。ファッションから椅子張りまであらゆる用途に使用できます。寿命が尽きた後は、新しいMIRUM®にリサイクルするか、粉砕して安全に地球に戻すことが可能です。

MIRUM®はここ数年、車の内装に使用されてきましたが、あるハイブランドが世界で初めてMIRUM®を使用したハンドバッグを発表したことで、ようやくスポットライトを浴びるようになりました。

日本でも靴ブランドなどいくつかの企業がMIRUM®を採用した製品を発売しています。

プラスチックの生産量は過去50年で20倍に増大。しかし、これまでにリサイクルされたのはプラスチックごみ全体のわずか9%にすぎません。プラスチックごみ問題を解決するためにするべきことが山積みな状況の中、MIRUM®は今後注目すべきサステナブル素材のひとつと言えるでしょう。

…続きは、月刊『宣伝会議』7月号でお読みいただけます。

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