GA4の離脱率とは?旧バージョンとの変更点と見方を徹底解説

マーケティング、デジマ、クリエイティブにかかわる素朴な疑問・お悩みを解決します!「AdverTimesの基本用語解説」、今回は「GA4(Google Analytics 4)」篇です。

「GA4で離脱率を確認したいけど、どこから始めればいいのかわからない」
「離脱率が高くて困っている。どうやって改善すればいいのか?」
GA4(Google Analytics 4)における離脱率の確認方法と改善策について、詳しく解説します。この記事を読めば、離脱率の理解が深まり、サイトのパフォーマンス向上に役立てることができます。離脱率を低減することで、ユーザーエンゲージメントを高め、ビジネス目標の達成に近づけるはずです。

この記事では、

  • 離脱率の定義と計算方法
  • GA4での離脱率の確認方法
  • 離脱率を改善する具体的な方法
  • エンゲージメント率との関係
  • プロ講師のアドバイス

について順番にご紹介します。また、宣伝会議のプロフェッショナル講師によるインタビューも交え、実践的なアドバイスを提供します。この記事をブックマークしておくと、いつでもGA4の離脱率改善に役立つ情報にアクセスできるのでおすすめです。

GA4の離脱率とは?

GA4での離脱率は、特定のページからサイトを離脱したユーザーの割合を示します。この記事では、離脱率の基本的な定義と計算方法について解説します。

離脱率の定義

GA4の離脱率は、特定のページから離脱したセッションの割合を指します。これは、ユーザーがそのページを最後に他のページに遷移せずにサイトを離れることを意味します。ユニバーサルアナリティクス(UA)では離脱率がページビューの総数から計算されますが、GA4では、エンゲージメントのないセッションに焦点を当てた指標に変更されています。

離脱率の計算方法

離脱率の計算方法は以下の通りです:

離脱率=(ページからの離脱数÷ページビュー数)×100

具体的な例を用いると、あるページのページビューが1000回で、そのうち500回がそのページからの離脱であれば、離脱率は50%となります。

GA4での離脱率の確認方法

GA4で離脱率を確認するための具体的な指標は「エンゲージメント率」です。これは、従来の離脱率に代わるもので、ユーザーのサイトやアプリでの関与度をより正確に測定するための指標となります。エンゲージメント率を確認することで、結果的にユーザーがどの程度サイトに滞在し、関与しているかを把握できます。

サイト全体のエンゲージメントを確認する

  • Googleアナリティクスにログインし、レポート画面を開く。
  • 左側のメニューから「レポート」→「エンゲージメント」→「概要」を選択する。
  • 指標を「エンゲージメント率」に変更し、全体のエンゲージメントを確認する。

エンゲージメント率は、10秒以上のセッション、2ページ以上の閲覧、またはコンバージョンイベントが発生したセッションの割合です。
ここで見られる指標はそれぞれ以下の通りです。

  • 平均エンゲージメント時間
    ユーザーがサイトでアクティブに関与している時間の平均
  • エンゲージのあったセッション数(1ユーザーあたり)
    1ユーザーが関与したセッションの数
  • セッションあたりの平均エンゲージメント時間
    各セッションの平均エンゲージメント時間

ページごとのエンゲージメントを確認する

  • レポート画面を開く。
  • 左のメニューから「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」をクリックする。
  • 各ページのエンゲージメントを確認する。

ユーザー層ごとのエンゲージメントを確認する

  • レポート画面から「ユーザー」→「ユーザー属性」または「インタレスト」を選択する。
  • 各属性や興味ごとのエンゲージメント率を確認する。

流入経路ごとのエンゲージメントを確認する

  • レポート画面から「集客」→「すべてのトラフィック」→「参照元/メディア」をクリックする。
  • 各流入経路でのエンゲージメント率を確認する。

GA4では、「離脱率」という指標は廃止されましたが、「エンゲージメント率」を活用することで、ユーザーの行動や関与度を詳細に分析し、サイトの改善に役立てることができます。

離脱率を改善する方法

離脱率が高い場合、その原因を分析し、適切な対策を講じることが重要です。

ユーザーエンゲージメントの向上

  • 魅力的なコンテンツを提供する:ユーザーの興味を引き続けるための高品質なコンテンツを作成しましょう。
    ・例1: 実際のユーザー体験談や事例を紹介する記事
    ・例2: ビジュアルやインフォグラフィックを用いたわかりやすい説明
    ・例3: 最新のトレンドや業界ニュースを取り入れたコンテンツ
  • インタラクティブな要素の導入:動画、クイズ、アンケートなどを活用し、ユーザーの参加を促します。
  • 関連コンテンツの提案:ユーザーが他のコンテンツにも興味を持てるよう、関連する記事やページを提案します。

サイトのナビゲーション改善

  • ナビゲーションメニューのシンプル化:ユーザーが必要な情報にすぐアクセスできるようにします。
    ・例1: メニュー項目を減らし、主要なリンクのみを表示
    ・例2: ドロップダウンメニューを使用して階層を整理
    ・例3: 固定ナビゲーションバーを導入し、スクロール時にも常に表示
  • 内部リンクの活用:ユーザーを次に読むべきコンテンツに誘導します。
    ・例1: 記事内に関連リンクを挿入
    ・例2: ページ末尾に「おすすめ記事」セクションを追加
    ・例3: バナーやサイドバーで重要なコンテンツを紹介
  • 検索機能の強化:ユーザーが欲しい情報にすぐアクセスできるようにします。
    ・例1: 検索ボックスを目立つ位置に配置
    ・例2: オートコンプリート機能を追加
    ・例3: 検索結果のフィルタリングオプションを提供

ページの読み込み速度の改善

  • 画像やスクリプトの最適化:ページの読み込み速度を向上させます。
    ・例1: 画像を適切なフォーマットとサイズで保存
    ・例2: 不要なJavaScriptやCSSを削除
    ・例3: 非同期ロードを導入してリソースを効率的に読み込む
  • キャッシュの利用:再訪問時の読み込み速度を速くします。
    ・例1: ブラウザキャッシュを設定
    ・例2: サーバーキャッシュを利用
    ・例3: CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)を導入
  • 不要なプラグインやアドオンの削除:ページの軽量化を図ります。
    ・例1: 使用していないプラグインを削除
    ・例2: 重複する機能を統合
    ・例3: 定期的なプラグインのレビューと更新

モバイルフレンドリーなデザイン

  • レスポンシブデザインの採用:モバイルデバイスでも快適に閲覧できるようにします。
    ・例1: メディアクエリを使用して画面サイズに応じたレイアウトを提供
    ・例2: フレキシブルなグリッドレイアウトを採用
    ・例3: 画像やテキストサイズの自動調整
  • タッチ操作に配慮したボタン配置やナビゲーションの導入:ユーザーが使いやすいインターフェースを提供します。
    ・例1: タッチスクリーン向けに大きなボタンを配置
    ・例2: ドロップダウンメニューをタップフレンドリーにする
    ・例3: 簡単にアクセスできる固定ナビゲーションバー
  • モバイルテストの定期実施:デザインの最適化を継続します。
    ・例1: Googleのモバイルフレンドリーテストを使用
    ・例2: ユーザビリティテストを実施してフィードバックを収集
    ・例3: 定期的なA/Bテストでデザインの改善を継続

エンゲージメント率と離脱率の関係

GA4では、エンゲージメント率が離脱率に深く関連しています。エンゲージメント率は、ユーザーがサイトで何らかのアクションを起こした割合を示し、その逆数が離脱率となります。この章では、エンゲージメント率と離脱率の関係について詳しく解説し、両者をどのように活用するかを説明します。

エンゲージメント率とは?

エンゲージメント率は、ユーザーがサイトで行ったエンゲージメントの数を示します。これには、ページビュー、イベント、コンバージョンなどが含まれます。高いエンゲージメント率は、ユーザーがサイトに興味を持ち、アクションを起こしていることを示します。

  • エンゲージメント率の定義
    ・エンゲージメント率は、ユーザーがサイトで何らかのアクションを起こした割合を示します。例えば、ページを閲覧したり、ボタンをクリックしたり、フォームを送信したりする行動です。
  • GA4でのエンゲージメント率の見方
    ・GA4のレポート画面で「エンゲージメント」セクションを選択し、各指標を確認します。これには、エンゲージメントセッション数、エンゲージメント時間、コンバージョン率などが含まれます。
  • エンゲージメント率を高めるための方法
    ・ユーザーエクスペリエンスの改善:シンプルで直感的なデザインを採用し、ユーザーがサイトを使いやすいと感じるようにします。
    ・コンテンツの質を向上:高品質で関連性のあるコンテンツを提供することで、ユーザーの興味を引き続けます。
    ・インタラクティブな要素を導入:クイズ、アンケート、ビデオなどのインタラクティブコンテンツを追加し、ユーザーの参加を促します。

離脱率との相関関係

エンゲージメント率が高ければ離脱率は低くなり、その逆もまた真です。離脱率を改善するためには、エンゲージメントを高めることが重要です。

  • エンゲージメント率と離脱率の関連性
    ・高いエンゲージメント率は、ユーザーがサイトに滞在し、複数のページを閲覧していることを示します。一方、低いエンゲージメント率は、ユーザーがすぐにサイトを離れていることを示し、離脱率が高くなる原因となります。
  • 両者を改善するための方法
    ・サイトのパフォーマンス向上:ページの読み込み速度を改善し、ユーザーがストレスなくサイトを利用できるようにします。
    ・関連コンテンツの提案:ユーザーが次に読むべきコンテンツを提案し、サイト内での滞在時間を延ばします。
    ・ユーザーエクスペリエンスの向上:ナビゲーションをシンプルにし、ユーザーが必要な情報に簡単にアクセスできるようにします。
  • エンゲージメントを高めるための具体的な施策
    ・CTA(コール・トゥ・アクション)の最適化:明確で魅力的なCTAを設置し、ユーザーの行動を促します。
    ・パーソナライズドコンテンツの提供:ユーザーの興味や行動に基づいてパーソナライズされたコンテンツを提供します。
    ・定期的なコンテンツ更新:新鮮で関連性のあるコンテンツを定期的に追加し、ユーザーの興味を維持します。

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よくある質問とその回答

GA4で離脱率を確認する方法は?

GA4では従来の「離脱率」という指標はありません。しかし、代わりに「エンゲージメント率」を使用することで、離脱率に相当する情報を確認できます。エンゲージメント率が高ければ、離脱率が低いと解釈できます。エンゲージメント率を確認するには、以下の手順を実行してください。

  • GA4にログインします。
  • レポート画面から「エンゲージメント」を選択します。
  • 各セッションのエンゲージメント率を確認します。

GA4の離脱率を改善する方法は?

離脱率を改善するためには以下の方法を試してください。

  • ユーザーエンゲージメントの向上: 魅力的なコンテンツを提供し、インタラクティブな要素を導入します。
  • サイトのナビゲーション改善: ナビゲーションメニューをシンプルにし、内部リンクを活用します。
  • ページの読み込み速度の改善: 画像やスクリプトの最適化、キャッシュの利用などで速度を向上させます。
  • モバイルフレンドリーなデザイン: レスポンシブデザインを採用し、モバイルデバイスでの使い勝手を向上させます。

GA4の離脱率とUAの離脱率の違いは?

GA4とユニバーサルアナリティクス(UA)では、離脱率の定義や計算方法に若干の違いがあります。UAでは、離脱率はページビューの総数から計算され、GA4ではエンゲージメントのないセッションに重点が置かれます。GA4ではエンゲージメント率が高いと離脱率が低くなるため、両者の関係を理解することが重要です。

GA4で離脱率が高いページを特定するには?

GA4で離脱率が高いページを特定するには、「エンゲージメント率」を確認します。具体的には、以下の手順を実行します。

  • GA4にログインします。
  • レポート画面から「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」へアクセスします。
  • エンゲージメント率の低いページを確認し、該当ページの改善策を検討します。

離脱率と直帰率の違いは?

離脱率と直帰率は異なる指標です。
離脱率は、特定のページからサイトを離れたユーザーの割合を示します。
一方、直帰率は、ユーザーがサイトに訪問して最初のページから他のページに遷移せずに離脱する割合を示します。両方の指標を使用して、ユーザー行動をより深く理解し、サイト改善に役立てることが重要です。
この記事が、GA4の離脱率について理解を深め、サイトのパフォーマンス向上に役立つことを願っています。これからもGA4のスキルを磨き、デジタルマーケティングの分野での成功を目指してください。

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まとめ

この記事では、GA4における離脱率の定義、確認方法、そして改善策について詳しく解説しました。離脱率は特定のページからサイトを離脱するユーザーの割合を示し、エンゲージメント率との関係を理解することが重要です。具体的な改善策としては、魅力的なコンテンツの提供、サイトのナビゲーション改善、ページの読み込み速度の向上、モバイルフレンドリーなデザインの採用が挙げられます。これらの方法を実践することで、ユーザーエンゲージメントを高め、離脱率を低減できます。

さらに詳しく学びたい方は、宣伝会議のオンライン講座「Googleアナリティクス4を活用したアクセス解析・Webサイト改善講座」をぜひご活用ください。GA4のプロフェッショナル講師による実践的なアドバイスを通じて、アクセス解析能力を向上させ、ビジネス目標の達成に一歩近づけるでしょう。この記事を参考にして、GA4を効果的に活用し、サイトのパフォーマンスを最大限に引き出しましょう。

本記事は2024年7月時点の情報をもとに構成しています。各種ツールなどは、アップデートも発生しており、随時状況が変わる可能性があります。最新の情報、手法の情報やお気づきの点があれば下記、編集部までご連絡ください。

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