Z会グループが6月末に公開したWebムービー「17歳の健二へ」篇のYouTube再生回数が1カ月強で117万回、Xで542万回を超えた(8月16日時点)。
このムービーは、今年劇場公開15周年となるアニメーション映画『サマーウォーズ』(細田守監督/2009年公開)とコラボレーションした企画だ。大人になった主人公・小磯健二が15年前の自分に手紙を書くというストーリーで、当時健二の声を演じた俳優の神木隆之介さんが吹替を担当している。
「17歳の健二へ」篇
難問を「解く」ことで世界を救い、自身の未来を拓いた主人公・健二と、日々机に向かい問題を「解く」ことで未来を拓く学生たちを重ね合わせたメッセージに、「神すぎて朝から泣いてる…」「受験生の頃を思い出す」「勉強もひとつの青春なんだ」など、SNSには多くのファンの声が集まっている。
実はこの企画、自主プレゼンから始まったという。
「Z会グループは、これまで数々のアニメとコラボレーションをしてきました。そんな背景がある中、2024年に映画『サマーウォーズ』が15周年を迎えるタイミングに着目し、映画の中で、問題を『解く』ことで世界を救い、自身の未来を拓いた主人公・健二と、机に向かい問題を『解く』ことで未来を拓く学生たちの想いが重なることを表現することでZ会グループのブランディングにつながると考え、博報堂から自主提案を行いました」と、クリエイティブディレクター/コピーライター 平岡咲氏。
今回、Z会グループと映画『サマーウォーズ』とのコラボレーションによって、若者とZ会グループのエンゲージメントを高めること、そして話題化することを目的に、さまざまな企画を実施した。
その一つが、前述のWebムービーだ。大人になった主人公・健二が15年前の自分にエールを送る「17歳の健二へ」をキーワードに、当時、健二役を演じた俳優の神木隆之介さんが15年の時を経て吹き替えをすることを表現のコアに置いた。
「映像では、サマーウォーズファンはもちろん、全ての人に難問に立ち向かうことの価値を感じてもらえるよう、『諦めたら解けない』という劇中の名台詞を現在と当時の神木さんの声が重なるよう演出に。ナレーションは、今の健二だからこそ気付ける価値を伝えられるものにしました」
また、映画の中で健二が解いた謎の数列の“あの難問”を再現するべく、XではZ会の教材編集スタッフが考えたオリジナル問題を公開。その解読に成功した人だけが特設サイトにアクセスしてプレゼントに応募できる仕組みにした。
Solve Me(1/7)#サマーウォーズ pic.twitter.com/2WyuAxWw8t
— 株式会社Z会 (@zkai) 2024年6月27日
さらに、その問題をポスターにして、『サマーウォーズ』の舞台である長野県・上田電鉄の上田駅に6月28日から掲出。「Solve Me」と題されたこのキャンペーンでは、ティザー、問題、ヒント投稿は全て作中のシーンに重ね合わせた画像と文章にして、ファンのチャレンジ精神を刺激することを狙ったという。キャンペーン開始後、累計で4100リポスト、3.2万いいね、362万インプレッションを集め、「Z会の問題挑戦してみた」といったブログやYouTube投稿も多数。出題は超難問だったにも関わらず、7日間で240人が解読に成功した。
上田駅での掲出風景。
15年前の劇場公開日である8月1日を前に、7月26日には信濃毎日新聞にZ会と「サマーウォーズ」連名の新聞広告を出稿。そこには「17歳の健二」に向けた手紙が綴られ、ファンの間でまた話題を集めた。上田駅でのポスターの掲出は、8月8日まで実施された。
スタッフリスト
企画制作
博報堂クリエイティブ・ヴォックス、博報堂、AOI Pro、COMACH、スタジオ地図、博報堂DYメディアパートナーズ
ECD
長島慎
CD+C
平岡咲
企画
嶋元司、古川映
D
名和田剛、穂高峻
Pr | 小宮裕介、伊藤一生 |
PM | 宮川真保 |
演出 | 舟越響子 |
撮影 | 三代史子 |
照明 | 三代宇宙 |
美術 | 花崎綾子 |
ST | 浜木沙友里 |
HM | 藤尾明日香 |
AE | 池田直広、関口麻希、井田絢子 |
スタジオ地図 | 齋藤佑佳、吉澤聡美 |
コンテンツプロデューサー | 細谷まどか、喜多なつみ |