「13回目の応募でした」すしのこラジオCMでTCC最高新人賞・原田堅介さん

2024年度のTCC 新人賞が決定した。本年度は324人の応募者から、最高新人賞1 人、新人賞17人が選ばれた。最高新人賞を受賞したのは、タマノイ酢「すしのこ」のラジオCM などを手がけた原田堅介さんだ。

「ネタを書く仕事」目指し広告業界へ

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原田堅介(はらだ・けんすけ)

CHERRY クリエイティブディレクター/ CMプランナー/コピーライター。

1984 年岡山県生まれ。実家は真庭市の米農家。岡山から和歌山を経て2007年ADK 入社。飲料メーカー担当の営業を経験後、2011 年クリエイティブに転局。2018 年CHERRY 設立メンバーに。人見知りでお笑い好きの芸人マニア。

僕は小さな頃から根暗で、一人でダウンタウンの漫才、噺家の創作落語、三谷幸喜の舞台作品をレンタルビデオで借りてきては、ノートにセリフを書き起こすのが好きな子どもでした。その頃から「ネタを書く仕事」に憧れていて、将来は構成作家や脚本家、芸人になりたいと思っていたものの、踏み出す勇気が出なかったんです。

そうこうしている間に就活が始まり、父から「広告会社を受けてみては」と提案されたことが広告の仕事を志したきっかけです。全く未知の世界でしたが、ADK に入社しました。

まずは営業の仕事を4 年経験しました。広告をゼロから学んでいく中で多田琢さん、山崎隆明さん、澤本嘉光さん、井村光明さんの広告を知り「こんなに面白いことを考える方たちが芸人さん以外にもいるんだ」と衝撃を受けたのです。

また仕事で岡本欣也さんと出会えたのも転機でした。岡本さんがつくるコピーがとにかく衝撃的で、一言であらゆる課題を解決し、世の中の感覚を掴んでしまう。その姿を間近で見るうちに、いつの間にかコピーライターの仕事に憧れ、本格的に志していました。

転局して念願のコピーライターになれたものの、最初は「面白い企画とは何か」が掴めずに苦労しました。そんな中、社内で師匠である朝生謙二さんの下につくことになったんです。

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