アイデアは、職場の後輩とのやりとりがきっかけです。彼はとても優秀ですが、電話をかけてくる時に、いつも「フーッ」と聞こえてくる。先輩の僕との電話なのに、タバコを吸いながら話しているんです。指摘すると謝るんですが、なぜか全く改めようとしない(笑)。
気になるけどなんだか憎めないし、それ以上注意できない。その関係性自体が、今どきの後輩と先輩って感じですごくチャーミングだなと。彼のキャラクターを出発点に、コメディー色を足しつつ「すしのこ入りのポテチを食べながら上司に遅刻の電話を入れてくる部下」をコント風に描きました。
意識したのは、ナチュラルな言い回し。聴いている人が、自然と2 人の会話に感情移入し、共感できるよう、セリフのリズムや関西弁の強弱を丁寧に考えました。放送後にはリスナーから「また聴きたい」という声が複数届き、YouTube や公式SNS でも素材を公開することになりました。好意的な反応をいただけて嬉しく感じています。
実は、TCC 賞の挑戦は13 回目。今回の受賞は13 年出し続けて諦めなかった結果、ようやく運が味方してくれたものだと思っています。何事も粘り強く挑戦し続けてさえいれば、いつかまた必ずチャンスが来てくれると信じて、今後も精進したいです。