7月から放映されているタイヤのフジ(フジ・コーポレーション)の新CM。新タレント起用の背景について、イー・スピリットの足立茂樹さんが解説します。
フジ・コーポレーション「タイヤで頭がいっぱい」サマー篇(30秒)
バナナマンの起用の背景に企業の成長
タイヤのフジは、これまでプロ野球・楽天イーグルスの田中将大選手を起用し、野球ファンや本社所在地である地元宮城へのコミュニケーションを中心に展開してきました。しかし、この7月からの新CMでは、お笑いコンビ「バナナマン」の設楽統さんと日村勇紀さんを起用し、全国向けに、より幅広い世代へのアピールを強化しています。
CMの内容は、設楽さんと日村さんが楽しげに子役と一緒に振付ダンスを踊りながら、「タイヤはフジ」と連呼するCMらしいCM。また、バナナマンの自然体の掛け合いが笑いを提供しています。バナナマンの明るく親しみやすいキャラクターは、「安全・安心・親しみやすさ」という企業イメージ醸成の目的に、完全に一致しています。
幅広い世代にターゲットを広げている背景としては、企業の成長によるところが大きいようです。これまでは、エリアや年齢層を絞り込んだコミュニケーションが主戦略でしたが、売上の増加とともに、強みを持っている通販の拡大も睨んだ「全国的な認知拡大」が必須になってきたことが要因だと思われます。
子供たちでも踊れるコミカルなダンスと、頭に残りやすい「タイヤはフジ、フジ」というサウンド効果も、幅広い世代にフジ・コーポレーションを印象付ける要素と考えられます。