オールハーツ・カンパニー、PAPABUBBLE、MHDモエヘネシーディアジオ、アース製薬のマーケターが語る、ブランドの魅力を増す「体験価値」の高め方とは?

他業界だからこその斬新なアイデアで戦略を提案

研究会の最後は、それぞれが「ほかの参加企業のCMO だったらどんな戦略を考えるか」というテーマで議論した。

小泉氏は、「MHDモエヘネシーディアジオは特別感の演出のときに適したブランド。サイトを拝見したら最初にお誕生日を入力する画面がある。あそこで入力される情報は貴重。そこで『お祝いメッセージをお送りしてよろしければメールアドレスを登録してください』などの提案をすれば、関係値をつくっていけるのでは」と島岡氏へ提案。

また、樋口氏はPAPABUBBLEについて、「咀嚼音と掛け合わせるような展開ができるとおもしろそう。製法のなかでも、その可能性が何かあるかもしれない」と話した。

越智氏からは「オールハーツ・カンパニーのようにたくさんのブランドを持っている会社は、一つひとつのブランドの成長に対する投資コストは下がらざるを得ない。そうしたなかで最も成長しているブランドに最大投資しながら、そのお客さんをどう他のブランドにつなげるか。集中と選択みたいなことも必要かもしれない」と語ると、樋口氏は「各ブランド別のお客さまを送客しあうようなことをしていきたいと考えている」と賛同。

また、島岡氏はアース製薬の「モンダミン」について、「エンドベネフィット、口内をきれいにすることに焦点を当てるのではなく、そこに至るまでの楽しい時間の過ごし方からストーリーを描いていくとおもしろいかなと思う」と語った。

研究会の最後に島岡氏は「最近は自分が発信する側にまわることが多くなっていたが、今日のようなインプットの場は勉強になった。若い世代にこういう機会が増えると日本のマーケティングの底上げにもなって良いのでは」とも提案。他の参加者も、自分たちだけでなくマーケティングチームのメンバー間が交流できる場に対する期待も語られた。

写真 商品

議論を深めるため、研究会では各社のブランドを互いに体験しあう機会も設けている。

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