前年比1.9%減の家電小売市場 回復傾向の生活家電に対し、落ち込むスマートフォン

AV関連では、薄型テレビの販売台数は前年比1%減の220万台でほぼ前年並み。コロナ特需からの反動減が続いていたが、下げ止まりの兆しが見えてきた。液晶テレビが前年並みで推移した一方、有機ELテレビは10%減と振るわなかった。液晶テレビは大画面クラスを中心に「ミニLED」や「量子ドット」を搭載した高画質モデルが伸長。ミニLEDは昨年から2倍以上、量子ドットは約1.4倍のプラス成長となった。税抜き平均価格は9万4000円と前年から3%上昇した。

BDレコーダーの販売台数は前年比19%減の41万台。高機能製品の構成比が拡大し、4K録画に対応した4Kチューナー内蔵モデルは前年から11%ポイント伸長して数量構成比46%となった。2TB以上のHDDディスクを搭載した大容量モデルは前年10%ポイント増の同59%、3チューナー以上を搭載するモデルも5%ポイント増の41%を占めた。その結果、BDレコーダーの税抜き平均価格は5万7000円と、前年から9%上昇した。

ヘッドホンとヘッドセットの販売数量は前年比3%減の890万本。特に、4割以上を占めるワイヤー付き製品はコロナ禍のテレワーク需要の反動が続いたことなどにより、前年比9%減だった。一方、これまで完全ワイヤレスイヤホンは前年比8%増と成長を続けている。同製品では、税抜き5千円未満の価格帯が、数量前年比10%増と好調に推移。3万円以上の高価格帯も新製品の投入などによって前年から約1.5倍と成長を遂げており、価格帯における二極化が進んだ。

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