前年比1.9%減の家電小売市場 回復傾向の生活家電に対し、落ち込むスマートフォン

パソコンおよびタブレット端末市場は前年比6%増の1070万台となった。個人向け市場が前年比5%減と縮小した一方で、法人向け市場は同10%増と伸長した。

パソコンは前年比7%増の690万台。個人向け市場の販売台数は9%減の160万台と4年連続で市場が縮小した。19年から21年にかけての特需が一巡し、その反動減が続いていることに加え、製品の高価格化により購入しづらい状況が需要の縮小要因となったと考えられる。

一方、法人向け市場は同13%増の520万台となり、減少傾向にあったが今期はプラス成長に転じた。25年10月にWindows10サポート終了が控えており、その買い替え需要が市場を押し上げた可能性がある。

タブレット端末は前年比4%増の390万台。個人向け市場は新製品の発売などによって同2%増の120万台とやや伸長した。通信方式別にみると、キャリア回線付きは前年比15%減と縮小したが、数量構成比で8割弱を占めるWi-Fiモデルは同8%増と拡大し、市場を牽引した。法人向け市場は5%増の270万台と、パソコン同様プラス成長となった。

デジタルカメラは昨年からの回復基調が続いており、前年比25%増の68万台と大きく伸長した。タイプ別にみると、コンパクトカメラが数量前年比28%増、レンズ交換式カメラは同21%増と、いずれも好調に推移した。コンパクトカメラは低価格帯の販売が拡大したことにより税抜き平均価格は前年比4%減、レンズ交換式カメラの平均価格は引き続き上昇し同3%増だった。デジタルカメラ全体での平均価格は、前年並みの9万5000円となった。

交換レンズも、前年比17%増の28万本となった。ミラーレス一眼用レンズが数量前年比24%増とけん引した。交換レンズの平均価格は前年から5%上昇の10万5000円となった。

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