【2024最新版】ExcelのVLOOKUP関数の使い方徹底解説

マーケティング、デジマ、クリエイティブにかかわる素朴な疑問・お悩みを解決します!「AdverTimes.の基本用語解説」、今回は「Excel」篇です。

「Excelでデータを効率的に検索・抽出したい!」
「VLOOKUP関数の使い方をマスターして業務効率をアップさせたい」

VLOOKUP関数は、Excelの中でも特に利用頻度が高く、データベース管理や分析の際に欠かせないツールです。このガイドでは、VLOOKUP関数の基本的な使い方から応用テクニック、よくあるエラーの対処法まで、幅広くカバーします。さらに、実務での具体的な活用例を通じて、あなたのExcelスキルをワンランク上げるお手伝いをします。

この記事では、

  • 基本的な使い方
  • 応用方法
  • 他の関数との比較
  • よくあるエラーとその対処法
  • 実務での活用方法

これらのポイントを順番に解説していきます。また、宣伝会議の講座「たった1日で即戦力になるExcelの教科書」の内容を一部抜粋して紹介し、VLOOKUP関数をビジネスでどのように応用できるかについても触れます。

この記事を読めば、VLOOKUP関数の基本から応用までをしっかりと理解し、業務でのデータ管理や分析に役立てることができるようになります。ぜひ、この記事をブックマークしておき、いつでも必要な時に参照できるようにしてください。

それでは、さっそく始めましょう。

VLOOKUP関数の基本的な使い方

VLOOKUP関数は、指定した範囲内から特定の値を検索し、その値に対応するデータを取得するための関数です。このセクションでは、基本的な使い方と具体的な例を紹介します。

VLOOKUP関数の構文と引数の説明

VLOOKUP関数の構文は以下の通りです:

=VLOOKUP(検索値, 検索範囲, 列番号, 検索方法)

  • 検索値:探したい値
  • 検索範囲:検索を行う範囲
  • 列番号:検索範囲内で、返すデータが含まれる列の番号
  • 検索方法:完全一致を探す場合は「FALSE」、近似一致を探す場合は「TRUE」

例えば、商品リストの中から特定の商品名を取得する場合、以下のように設定します:
=VLOOKUP(“商品A”,B2:C5,2,FALSE)

この設定では、範囲A2の中から「商品A」を探し、その商品に対応する値を返します。

基本的な使い方の例

次に、実際の使用例を見ていきましょう。

例1:顧客リストから特定の顧客情報を取得

  • 検索値:顧客名(例:「田中」)
  • 検索範囲:顧客リスト(A2:A5)
  • 列番号:3(顧客の詳細情報が含まれる列)
  • 検索方法:FALSE(完全一致)

=VLOOKUP(“田中”, A2:B10, 2, FALSE)

●この関数は、リスト内から「田中」という名前を検索し、その名前に対応する顧客情報を返します。

例2:商品リストから特定の商品価格を取得

  • 検索値:商品コード(例:「S1-002B」)
  • 検索範囲:商品リスト(A2)
  • 列番号:3(価格が含まれる列)
  • 検索方法:FALSE(完全一致)

=VLOOKUP(“S1-002B”, A2:C10, 3, FALSE)

●この関数は、商品リスト内から「商品A」という値を検索し、その商品に対応する価格を返します。

例3:在庫リストから特定の商品在庫数を取得

  • 検索値:商品名(例:「ノートパソコン」)
  • 検索範囲:在庫リスト(A2)
  • 列番号:4(在庫数が含まれる列)
  • 検索方法:FALSE(完全一致)

=VLOOKUP(“ノートパソコン”, A2:D10, 4, FALSE)

●この関数は、在庫リスト内から「ノートパソコン」という商品名を検索し、その商品に対応する在庫数を返します。

VLOOKUP関数の応用方法

基本的な使い方をマスターしたら、次は応用方法を学びましょう。VLOOKUP関数を使って、別シートや別ブックからデータを検索する方法、複数条件での検索方法について解説します。

別シートからのデータ検索

別シートからデータを検索する場合の手順と注意点を説明します。これは、データが異なるシートに分かれている場合に非常に便利です。以下が手順になります。

  • 検索範囲の指定:別シート名を含めて範囲を指定します。
  • 列番号の指定:返したいデータが含まれる列の番号を指定します。
  • 検索方法の指定:完全一致(FALSE)または近似一致(TRUE)を指定します。

例:
=VLOOKUP(“商品A”,Sheet2!A2:D8,2,FALSE)

別ブックからのデータ検索

異なるExcelブック間でデータを検索する方法を解説します。この方法は、大規模なデータ管理や異なるプロジェクト間でのデータ共有に役立ちます。以下がその手順です。

  • ブックの参照:参照するブックのパスを指定します。
  • 検索範囲の指定:参照するブックとシート名を含めて範囲を指定します。
  • 列番号の指定:返したいデータが含まれる列の番号を指定します。
  • 検索方法の指定:完全一致(FALSE)または近似一致(TRUE)を指定します。

例:=VLOOKUP(“商品A”,'[別ブック.xlsx]シート1′!A2:D8,2,FALSE)

VLOOKUP関数と他の関数との比較

VLOOKUP関数は非常に便利ですが、他の関数との使い分けが重要です。このセクションでは、VLOOKUP関数とHLOOKUP関数、INDEX・MATCH関数、そして最新のXLOOKUP関数との違いについて解説します。

VLOOKUP関数 vs. HLOOKUP関数

VLOOKUP関数とHLOOKUP関数は、どちらもデータ検索を行うための関数ですが、検索方向が異なります。

  • VLOOKUP:垂直(Vertical)方向にデータを検索します。
  • HLOOKUP:水平(Horizontal)方向にデータを検索します。

例1:VLOOKUP関数 顧客リストの中から特定の顧客名を検索し、その顧客の情報を取得する場合:
=VLOOKUP(“田中”, A2:E8,2, FALSE)

例2:HLOOKUP関数 横に並んだ月別売上データの中から特定の月の売上を検索する場合:
=HLOOKUP(C1,B1:G2,2,FALSE)

VLOOKUP関数 vs. XLOOKUP関数

XLOOKUP関数は、VLOOKUP関数の進化版として、Excelの最新バージョンで提供されています。以下の点で優れています。

  • 検索方向の自由度:VLOOKUP関数のように左から右にしか検索できない制約がありません。XLOOKUP関数は、上から下、下から上、左から右、右から左と、どの方向にも検索が可能です。
  • デフォルトのエラーハンドリング:XLOOKUP関数は、検索値が見つからない場合のデフォルト値を指定することができます。

例1:XLOOKUP関数の基本的な使い方
=XLOOKUP(検索値, 検索範囲, 返す範囲, [見つからない場合の値])

例えば、商品リストの中から特定の商品名を検索し、その価格を取得する場合:
=XLOOKUP(“商品A”, A2:A10, C2:C10, “商品が見つかりません”)

例2:逆方向への検索
=XLOOKUP(検索値, 返す範囲, 検索範囲, [見つからない場合の値])

例えば、価格から商品名を検索する場合:
=XLOOKUP(500, C2:C10, A2:A10, “価格が見つかりません”)

よくあるエラーとその対処法

VLOOKUP関数を使う際によく発生するエラーとその解決方法について説明します。

#N/Aエラーの原因と対策

原因:

  • 検索値が見つからない
  • 検索範囲が間違っている

対策:

  • 検索値と検索範囲が正しいか確認する
  • 検索方法を確認する(TRUEではなくFALSEにする)

例:
=VLOOKUP(“田中”, B2:E8, 2, FALSE)

#REF!エラーの原因と対策

原因:

  • 検索範囲の列番号が範囲外になっている
  • 参照しているセルが削除されている

対策:

  • 列番号が検索範囲内であることを確認する
  • 参照しているセルが削除されていないか確認する

例:
=VLOOKUP(“商品A”,A2:E8,6,FALSE)

IFERROR関数を使ったエラーハンドリング

IFERROR関数:
=IFERROR(値, エラーの場合の値)

VLOOKUP関数と組み合わせて、エラーが発生した場合のデフォルト値を設定します。

例:
=IFERROR(VLOOKUP(“田中”, A2:B10, 2, FALSE), “顧客が見つかりません”)

VLOOKUP関数の実務での活用方法

VLOOKUP関数は、日常業務でのデータ管理や分析に非常に役立ちます。このセクションでは、具体的な実務での活用例を紹介します。

販売データの管理

販売データを効率的に管理するために、VLOOKUP関数を使用します。これにより、特定の商品や期間の販売データを迅速に抽出し、分析することができます。

例1:月別売上データの集計
=VLOOKUP(“2024年5月”,A2:B13,2,FALSE)

例2:商品別売上データの分析
=VLOOKUP(“商品D”,A2:B6,2,FALSE)

例3:地域別売上データの比較
=VLOOKUP(“東京”,A2:B6,2,FALSE)

在庫管理

在庫データを効率的に管理するために、VLOOKUP関数を使用します。これにより、在庫レベルの監視や、特定商品の在庫状況を迅速に確認することができます。

例1:在庫レベルの監視
=VLOOKUP(B2,A2:C8,3,FALSE)

例2:最低在庫レベルのアラート
=IF(VLOOKUP(A2,A2:C8,3,FALSE)<10,"在庫不足","在庫あり")

例3:在庫補充の計画
=VLOOKUP(A2,A2:D10,3,FALSE)+5(補充量)

顧客データの分析

顧客データを分析することで、顧客の購買傾向やニーズを把握し、マーケティング戦略の策定に役立てることができます。

例1:顧客別購入履歴の抽出
=IF(ISNA(VLOOKUP(“田中”,B2:B10,1,FALSE)),”購入履歴無し”,”購入履歴有”)

例2:顧客セグメントの分析
=VLOOKUP(“VIP”,A2:B10,2,FALSE)

例3:リピーター顧客の特定
=VLOOKUP(“リピーター”,A2:B購入10,2,FALSE)

宣伝会議で学ぶVLOOKUP関数の講座

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よくある質問(FAQ)

VLOOKUP関数に関するよくある質問とその回答をまとめました。このセクションでは、実際のユーザーからのフィードバックも含めて、具体的な解決策を提供します。

VLOOKUP関数を使用していると、時々エラーが表示されます。

回答:

  • #N/Aエラー:検索値が見つからない場合に発生します。検索値が正しいか、検索範囲が正しく設定されているかを確認してください。
  • #REF!エラー:検索範囲の列番号が範囲外になっている場合に発生します。列番号が正しいかを確認してください。
  • IFERROR関数を使用:エラーが発生した場合に代替の値を表示するために、IFERROR関数を使用します。

例:=IFERROR(VLOOKUP(“田中”, A2:B10, 2, FALSE), “顧客が見つかりません”)

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まとめ

この記事では、VLOOKUP関数の基本的な使い方から応用方法、他の関数との比較、よくあるエラーの対処法、実務での活用方法までを詳しく解説しました。VLOOKUP関数をマスターすることで、データの効率的な検索や抽出が可能になり、ビジネスシーンでの即戦力として活躍できるスキルを身につけることができます。

特定の条件に基づいたデータの取得を迅速に行えることは、業務の効率化に大いに役立ちます。また、宣伝会議の提供するExcel講座を活用することで、さらに高度なテクニックや実践的なスキルを習得することができます。講師からの具体的な事例やアドバイスを通じて、Excelの達人を目指しましょう。この記事を参考にして、実務での問題解決に役立ててください。Excelを活用して、効率的かつ正確なデータ管理を実現しましょう。

本記事は2024年8月時点の情報をもとに構成しています。各種ツールなどは、アップデートも発生しており、随時状況が変わる可能性があります。最新の情報、手法の情報やお気づきの点があれば、お問合せフォームより編集部までご連絡ください。

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