ExcelのSUM関数、合計だけでない? 覚えておくべき基礎知識 SUMIF関数との違いも

マーケティング、デジマ、クリエイティブにかかわる素朴な疑問・お悩みを解決します!「AdverTimes.の基本用語解説」、今回は「Excel」篇です。

イメージ sum関数マニュアル

「Excelでデータの合計を素早く算出したい」「SUM関数の使い方をマスターして作業効率を上げたい」

SUM関数は、Excelの中でも特に利用頻度が高く、データ集計や分析の際に欠かせないツールです。このガイドでは、SUM関数の基本的な使い方から応用テクニック、よくあるエラーの対処法まで、幅広くカバーします。さらに、実務での具体的な活用例を通じて、あなたのExcelスキルをワンランク上げるお手伝いをします。

この記事では、
● 基本的な使い方
● 応用方法
● 他の関数との組み合わせ
● よくあるエラーとその対処法
● 実務での活用方法

これらのポイントを順番に解説していきます。また、宣伝会議の講座「たった1日で即戦力になるExcelの教科書」の内容を一部抜粋して紹介し、SUM関数をビジネスでどのように応用できるかについても触れていきます。

この記事を読めば、SUM関数の基本から応用までをしっかりと理解し、業務でのデータ管理や分析に役立てることができるようになります。ぜひ、この記事をブックマークしておき、いつでも必要な時に参照できるようにしてください。

それでは、さっそく始めましょう。

SUM関数の基本

イメージ SUM関数の基本

SUM関数は、指定された範囲内の数値を合計するための関数です。このセクションでは、SUM関数の基本的な使い方を学びます。以下の内容を詳しく解説します。

● SUM関数の定義と基本的な使い方
● SUM関数のメリット

SUM関数とは

SUM関数は、Excelで最も基本的かつ頻繁に使用される関数の一つです。SUM関数を使用することで、指定した範囲内の数値を簡単に合計できます。例えば、セル範囲A1からA10までの合計を求める場合、=SUM(A1:A10)と入力します。このセクションでは、SUM関数の定義と基本的な使い方を解説します。

SUM関数の定義と基本的な使い方
● SUM関数の定義: SUM関数は、指定された範囲内の数値を合計します。
● 基本的な使い方: =SUM(範囲)の形式で使用します。

利用シーンとその効果
● 大量のデータを迅速に合計する場合に便利です。
● 日常の業務や個人の予算管理にも活用できます。

イメージ 利用シーンとその効果

※SUM関数の基本使用例(関数の挿入ダイアログボックスとセル範囲指定)

SUM関数のメリット

SUM関数を使用することで、手作業での合計計算を省き、正確かつ迅速にデータを集計することができます。このセクションでは、SUM関数のメリットについて解説します。

SUM関数のメリット
作業効率の向上:大量のデータを手作業で合計する手間を省けます。
ミスの削減: 人為的な計算ミスを減らし、正確な集計が可能です。
データ分析の迅速化: データ分析を迅速に行い、結果を素早く得られます。

実務での利用例
財務報告: 収支データの合計計算。
販売データの集計: 月次売上の合計。
個人予算管理: 家計簿の合計計算。

イメージ 実務での利用例

SUM関数の使い方

SUM関数を使いこなすための基本的な使い方から、効率的なショートカットまで、詳細に解説します。このセクションでは、以下の内容を詳しくお伝えします。

● 基本的な使い方
● オートSUMの使い方
● SUM関数のショートカット

基本的な使い方

SUM関数の基本的な使用方法をステップごとに説明します。

基本的な使い方のステップ
1. セル範囲の選択:合計したい範囲を選択します。
2. 数式バーに=SUM(を入力:数式バーに=SUM(と入力します。
3. 範囲を指定し、エンターキーを押して結果を表示:合計したい範囲を指定し、エンターキーを押します。

具体例
● =SUM(A1:A10)
A1からA10までのセルの合計
● =SUM(B1, B3, B5)
B1、B3、B5のセルの合計

イメージ SUM関数の基本的な使用方法

オートSUMの使い方

オートSUMを使うことで、さらに簡単に合計を求めることができます。オートSUMボタンはリボンの「ホーム」タブにあります。

オートSUMの使い方
(1)合計したいセルの範囲の下または右のセルを選択します。
(2)リボンの「ホーム」タブの「オートSUM」ボタンをクリックします。
(3)自動的に範囲が選択されるので、エンターキーを押します。

注意点
● オートSUMは隣接するセルのデータを自動的に選択しますが、範囲が正しいか確認することが重要です。

イメージ オートSUMの使い方注意点

イメージ オートSUMの使い方注意点

イメージ オートSUMの使い方注意点

SUM関数のショートカット

Excelで効率的に作業を進めるためのSUM関数のショートカットを紹介します。

SUM関数のショートカットキー
● Alt + Shift + = 選択したセルの範囲を自動的に合計します。

ショートカットの使い方
● ショートカットキーを使用して、SUM関数を迅速に挿入し、時間を節約します。

イメージ

「Excel」を学べる宣伝会議のオンライン講座

応用テクニック

SUM関数をさらに活用するための応用テクニックを紹介します。このセクションでは、以下の内容を詳しく解説します。

● 複数範囲の合計方法
● SUMIF関数との使い分け
● 他の関数との組み合わせ

複数範囲の合計方法

SUM関数を使って複数の範囲を合計する方法を解説します。

複数範囲の指定方法
● セル範囲をカンマで区切って指定します。
● 例えば、=SUM(A1:A10,C1:C10)と入力すると、A1からA10およびB1からB10の合計を求めることができます。

応用例の紹介
● =SUM(A1:A10,C1:C10) 複数の範囲の合計

イメージ 応用例の紹介

SUMIF関数との使い分け

SUMIF関数とSUM関数の違いを理解し、適切に使い分ける方法を紹介します。

SUMIF関数の概要
● SUMIF関数は、特定の条件を満たすセルの合計を求める関数です。

SUM関数との違い
● SUM関数は単純に指定範囲の合計を求めますが、SUMIF関数は条件に一致するデータのみを合計します。

使い分けの具体例
● =SUMIF(A1:A10, “>10”, B:B):A1からA10の範囲で10より大きい値を持つセルに対応するB列のセルを合計

イメージ 使い分けの具体例

● =SUMIF(A1:A10, “合計”, B:B):A1からA10の範囲で「合計」という値を持つセルに対応するB列のセルを合計

イメージ 使い分けの具体例

● =SUMIF(A1:A10, 2024, BB):A1からA10の範囲で「2024」という値を持つセルに対応するB列のセルを合計

イメージ 使い分けの具体例

他の関数との組み合わせ

SUM関数を他の関数(AVERAGE, COUNT, IFなど)と組み合わせることで、データ分析の幅を広げる方法を紹介します。

関数の組み合わせ例

AVERAGE関数:
  ○ AVERAGE関数は指定した範囲の平均を計算します。SUM関数と組み合わせることで、特定の範囲の合計と平均を同時に求めることができます。
  ○ 例:=AVERAGE(SUM(A1:A10), SUM(B1:B10)) は、A1からA10とB1からB10の範囲の合計を求め、その平均を計算します。
COUNT関数:
  ○ COUNT関数は指定した範囲内の数値の個数をカウントします。SUM関数と組み合わせて、合計と個数を同時に管理できます。
  ○ 例:=COUNT(A1:A10) & ” cells, total: ” & SUM(A1:A10) は、A1からA10の範囲内の数値の個数と合計を同時に表示します。
IF関数:
  ○ IF関数は条件に基づいて異なる値を返すことができます。SUM関数と組み合わせて、特定の条件を満たす場合の合計を計算できます。
  ○ 例:=IF(SUM(A1:A10)>100, “Total is over 100”, “Total is 100 or less”) は、A1からA10の合計が100を超える場合は「Total is over 100」、そうでない場合は「Total is 100 or less」を表示します。

エラー対処法

SUM関数を使用する際に発生する可能性のあるエラーとその対処法を紹介します。エラーが発生した場合でも、迅速に解決できるようにしましょう。

よくあるエラーの原因と対策

SUM関数を使う際に発生する一般的なエラーとその解決方法を解説します。

#NAME?エラー:
原因:関数名のスペルミスや存在しないセル参照の場合に発生します。
対策:関数名とセル参照を確認し、正しいものに修正します。

イメージ #NAME?エラー

#REF!エラー:
原因:参照先のセルが削除された場合に発生します。
対策:削除されたセルの参照を修正し、新しいセル範囲を指定します。

イメージ #REF!エラー

イメージ #REF!エラー

エラーを防ぐためのベストプラクティス

エラーを未然に防ぐための最善策を紹介します。

正確な範囲指定の方法:
● 合計する範囲を正確に指定し、非数値データが含まれないように注意します。

データの確認と整理:
● データを整理し、入力ミスを防ぐためにセルの内容を定期的に確認します。

エラーチェックの方法:
● エラーチェックを行い、問題が発生した場合は迅速に対応できるようにします。

実務での活用例

実務でSUM関数を活用する具体的な例を紹介します。これにより、実際の業務でどのようにSUM関数を利用できるかを理解できます。

売上データの集計

実務でSUM関数を使って売上データを集計する具体例を紹介します。

売上データの集計例:
月次売上の集計:
  ○ 毎月の売上データを合計し、月次売上を把握します。
  ○ 例:=SUM(B2:B31)は、B2からB31までの月次売上を合計します。
商品別売上の分析:
  ○ 各商品の売上を集計し、商品別の売上傾向を分析します。
  ○ 例:=SUMIF(C2:C31, “商品A”, D2:D31)は、商品Aの売上を合計します。
地域別売上の比較:
  ○ 各地域の売上を比較し、地域別の売上パフォーマンスを分析します。
  ○ 例:=SUMIF(E2:E31, “東京”, F2:F31)は、”東京”地域の売上を合計します。

在庫管理

在庫データの管理にSUM関数を活用する方法を解説します。

在庫管理の具体例:
在庫数の確認:
  ○ 各商品の在庫数を合計し、在庫状況を把握します。
  ○ 例:=SUM(G2:G31) は、G2からG31までの在庫数を合計します。
発注管理の効率化:
  ○ 発注が必要な商品の合計数を計算し、効率的に発注管理を行います。
  ○ 例:=SUMIF(H2:H31, “<=10", G2:G31)は、在庫数が10以下の商品の合計を求めます。
在庫回転率の計算:
  ○ 在庫回転率を計算し、在庫の効率を評価します。
  ○ 例:=SUM(I2:I31) / SUM(J2:J31)は、売上総利益を在庫平均で割って在庫回転率を計算します。

財務分析

財務データの分析にSUM関数を使う方法を紹介します。

財務分析の具体例:
損益計算書の作成:
  ○ 収入と支出の合計を計算し、損益計算書を作成します。
  ○ 例:=SUM(K2:K31) – SUM(L2:L31)は、収入と支出の差額を計算します。
予算と実績の比較:
  ○ 予算と実績を比較し、差異を把握します。
  ○ 例:=SUM(M2:M31) – SUM(N2:N31)は、予算と実績の差異を計算します。
キャッシュフローの分析:
  ○ キャッシュフローを計算し、企業の資金状況を把握します。
  ○ 例:=SUM(O2:O31) – SUM(P2:P31)は、キャッシュインフローとアウトフローの差額を計算します。

ショートカットと時短テクニック

SUM関数を効率的に使うためのショートカットと時短テクニックを紹介します。

SUM関数を効率的に使うためのショートカット

SUM関数の作業を効率化するためのショートカットを紹介します。

ショートカットキーの一覧:
● Alt + Shift + =:選択したセルの範囲を自動的に合計します。

ショートカットの使用例:
● ショートカットキーを使用して、SUM関数を迅速に挿入し、時間を節約します。

オートSUMの活用法

オートSUM機能を使って作業を効率化する方法を解説します。

オートSUMの使い方:
(1) 合計したいセルの範囲の下または右のセルを選択します。
(2) リボンの「ホーム」タブの「オートSUM」ボタンをクリックします。
(3)自動的に範囲が選択されるので、エンターキーを押します。

オートSUMの応用テクニック:
● オートSUMを使って複数の列や行の合計を一度に求める方法。
● オートSUMを使って特定の条件に基づいて合計を求める方法。

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イメージ 講座のカリキュラム

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イメージ 講座内の動画の一部を切り取ったもの

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よくある質問(FAQ)

イメージ よくある質問

SUM関数の基本的な疑問

よくあるSUM関数の基本的な疑問とその解決方法を紹介します。

SUM関数が機能しない場合の対処法

質問:SUM関数を使用しているのに正しい結果が表示されません。どうすればいいですか?
回答:範囲内のデータが正しい形式で入力されているか確認してください。特に、数値データがテキスト形式になっていないかを確認することが重要です。また、範囲指定に誤りがないかも確認してください。

SUM関数と他の関数との違い

質問:SUM関数とSUMIF関数の違いは何ですか?
回答:SUM関数は指定範囲内の全ての数値を合計しますが、SUMIF関数は特定の条件を満たすセルの合計を求めます。SUMIF関数を使うことで、条件に基づいた集計が可能です。

応用的な質問とその解決法

応用的なSUM関数の使い方に関する質問とその解決方法を紹介します。

SUMIF関数との使い分け
質問:SUMIF関数とSUMIFS関数の違いは何ですか?
回答:SUMIF関数は単一条件に基づいて合計を求めるのに対し、SUMIFS関数は複数の条件を指定して合計を求めることができます。SUMIFS関数を使用することで、より複雑な条件を設定して集計が可能です。

複数条件のSUMの実現方法
質問:複数条件でSUMを実現するにはどうすればよいですか?
回答:SUMIFS関数を使用することで、複数条件に基づいた合計を求めることができます。例えば「=SUMIFS(C1:C10,A1:A10,”>10″,B1:B10,”合計”)」のように、複数の条件を指定して集計が可能です。

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まとめ

この記事では、ExcelのSUM関数について基本から応用までを徹底解説しました。SUM関数は、指定範囲内の数値を合計する非常に便利なツールであり、日常の業務やデータ分析に欠かせません。基本的な使い方から、オートSUMやショートカットを活用した効率的な操作方法、さらに応用テクニックやよくあるエラーの対処法まで幅広くカバーしました。

SUM関数をマスターすることで、データ集計が迅速かつ正確に行えるようになり、業務の効率化に大いに役立ちます。さらに、SUMIFやSUMIFSなどの条件付き関数を活用することで、より高度なデータ分析が可能になります。

Excelスキルを一層向上させたい方には、宣伝会議の「たった1日で即戦力になるExcelの教科書」講座もおすすめです。プロの講師から直接学ぶことで、実務に直結するスキルを習得できます。ぜひ、この記事をブックマークして、いつでもSUM関数の使い方を確認できるようにしてください。

本記事は2024年8月時点の情報をもとに構成しています。各種ツールなどは、アップデートも発生しており、随時状況が変わる可能性があります。最新の情報、手法の情報やお気づきの点があれば、お問合せフォームより編集部までご連絡ください。

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