「ロジカルシンキングのスキルを本で学びたい」
「どの本が自分に合っているのか知りたい」
ロジカルシンキングは、ビジネスや日常生活における問題解決や意思決定のスキルとして重要です。しかし、数多くの本が出版されている中で、どの本を選ぶべきか迷っている方も多いでしょう。この記事では、
● おすすめのロジカルシンキングの本
● 本の選び方のポイント
● 本を活用した効果的な学習方法
の順番で、売上500億円以上の会社で執行役員まで担った筆者が、おススメのロジカルシンキングの本をご紹介します。
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ロジカルシンキングと書籍の関係
ロジカルシンキングは、問題解決や意思決定の際に論理的に考える能力を指します。ビジネスや日常生活においても非常に重要なスキルであり、論理的な思考プロセスを身につけることで、より効率的に問題を解決し、明確な意思決定を行うことができます。
ロジカルシンキングの必要性を迫られるシーンは数多くあれど、「ロジカルシンキングを身につけてほしい・身につけたい」と考えた際、その内容は人によって異なります。
ただ筆者が、事業会社のメガベンチャーにいたころから思っていたのは、「日本におけるロジカルシンキング」とは、今でいうコンサルティング会社が良く使う思考のフレームワークの総称のようなものだということです。
そして、ロジカルシンキングはコンサルにおける基礎とされており、日本においては、ロジカルシンキングに関してベンチマークすべき書籍がいくつかあります。
ロジカルシンキング本の選び方
ロジカルシンキングを効果的に学ぶためには、自分のレベルや目的に合った本を選ぶことが重要です。
初心者向けのロジカルシンキング本
初心者向けのロジカルシンキング本を紹介します。
(1)『入門 考える技術・書く技術――日本人のロジカルシンキング実践法』 by山崎康司
○ 内容: 基礎的なビジネスシーンを例題にしながら、基礎的なロジカルシンキングの考え方を解説。
○ 特徴: 事例で具体的にロジカルシンキングを理解していくのに最適。
○ 評価: 必読本である「考える技術・書く技術」を翻訳した方が、日本人向けに入門書を執筆しています。バーバラ・ミントさんの「考える技術・書く技術」より、初心者向けといえるのは間違いなくこちらではないでしょうか。
(2)『マッキンゼー流 入社1年目ロジカルシンキングの教科書』 by 大嶋祥誉
○ 内容: ロジカルシンキングだけでなく、マッキンゼーで学ぶクリティカルシンキングも併せて、仕事に使えるように説明している。
○ 特徴: ロジカルシンキング・クリティカルシンキングが双方平易に説明されている点。また、ロジカルシンキング単独だと細部まで目をやりすぎがちな点をクリティカルシンキングも同時に教えてバランスをとっている。
○ 評価:入社1年目の若手に向けとしては非常に優れているという評価が多い。
(3)『地頭力を鍛える』 by 細谷 功
○ 内容: コンサルの入社試験で良く使われるフェルミ推定を例に、地頭力とはどのようなものか、どのように鍛えたらよいのかを解説している。
○ 特徴: 平易な文章と、実践をベースにしながら理論を解説してくれるところ。
○ 評価:わかりやすいという評価が多数。やはり事例をもとに解説してくれることがわかりやすさの最大の理由といえる。また、個人的には著者の文章が面白く、読み進めやすい、飽きづらいという点もあると思っている。
中級者向けのロジカルシンキング本
中級者向けのロジカルシンキング本を紹介します。
(1)『ロジカル・シンキング』 by 照屋華子
○ 内容: ビジネスにおける論理的思考の実践方法を詳述している。
○ 特徴: 中級者向けの具体的なケーススタディが豊富。
○ 評価: 実践直結で読みやすい書籍。
(2)『考える技術・書く技術』 by バーバラ・ミント
○ 内容: ピラミッド構造を使った論理的な考え方と書き方を紹介している。
○ 特徴: きわめてベーシックなポイントを、わかりやすくシンプルに伝えている。
○ 評価: 書き方は訳書なので少し硬い。しかし、ロジカルシンキングでほぼ必ず最初におススメされる。大学でしっかり勉強して論文や学術書を読んでいるならすぐ読みこなせる。ただ、社会人3年ほどたってから読むといろいろなことが理解できる。
(3)『論理トレーニング101題』 by 野矢茂樹
○ 内容: 101題の演習問題を通じて、論理的思考を鍛える。
○ 特徴: 問題を解くことで実践的なスキルを身につけることができる。
○ 評価: 日本の論理学の大家、野矢先生の名著。何よりも四の五の言わず実践トレーニングで何となく感覚的にロジカルシンキングを身に着ける事ができる。SPIや法科大学院の適性試験にも有効。ただ、いわゆる教科書的なロジカルシンキングではなく、「論理的になる」である。
上級者向けのロジカルシンキング本
上級者向けのロジカルシンキング本を紹介します。
(1)『ロジカル・ライティング』 by 照屋華子
○ 内容: ロジカルシンキングを文章に応用する方法を解説している。
○ 特徴: 実際のビジネス文書を例に取り上げ、具体的な改善方法を示している。
○ 評価: 実際のロジカルシンキングは、ほぼビジネス文書の執筆の場と議論の場の二つで使われる。今回はビジネス文書を通じてロジカルシンキングを学べる。こちらは事例が具体的なのでかなりとっつきやすい。
(2)『思考・論理・分析』 by 波頭亮
○ 内容: 極めて論理的に「論理とは何か」「理解するとは何か」「思考とは何か」を考察した本。
○ 評価: デキる論理系コンサルタントの評価がすこぶる高い、波頭先生の名著。表現は非常に堅苦しいが、読んでいると今までの思考がクリアになっていく感覚が味わえる非常に不思議な書籍。ロジカルシンキングが自分に合っていると思ったらぜひチャレンジしてほしい。
コンサルタントに聞く
実際に現場で活躍するコンサルタントは、ロジカルシンキングの本をどのように考えているのか? 現役でコンサルタントとして活躍するリヴァンプの中山さんに教わりました。
Q:ロジカルシンキングで読んだ方が良い本、おすすめの本を教えてください。
A:私がおすすめしたい本を3冊上げさせていただきます。読む順番もこの順番が良いと思っています。
(1)まず、構造化の必要性を理解。
(2)次に、構造化についての非常に丁寧な説明を読み、頭がすっきりするまでやり切る。
(3)最後に、仮説を作る、というテーマで右脳を動かしてみる。
という順番が良いかと思います。では、早速それぞれの書籍を紹介していきます。上で紹介しているのと一部重複もあります。
(1)ロジカルプレゼンテーション
・実際のビジネスシーン(会議の場、上司と部下の会話等)となぞらえた語り口調になっているので、とっかかりとしてイメージを持ちやすい。
・導入に最適で、新卒におすすめできる。ロジカルシンキングすることの意味合いの感覚はつかめる。
(2)思考・論理・分析: 「正しく考え、正しく分かること」の理論と実践
・上述の通り(1)構造化が全てに先んじると理解しており、左脳的な思考のイメージを掴むために、丁寧すぎるくらいに言語化してくれている。
・必要性を理解したうえで、つきつめて言語化しに行くためのインプットとして良い。
・とことん丁寧に書いてあるが、構造化するというのはそういうことだと思う。
(3)右脳思考
・左脳思考が掴めてきたら、次は仮説をどう作るのか、仮説をベースにどう論点設定するのか、のイメージを掴んでいきたい。
・そんなタイミングで読むと、どう右脳を使うのか、意味合いとセットで理解できる。
ロジカルシンキングを学びたい方向け!宣伝会議のおススメ講座
さて、この度宣伝会議では、「ベストセラーの書籍執筆者」に直接動画で講義をしていただくメニューをご用意しました。
宣伝会議の講座で学べる具体的な内容について紹介します。
■講座の概要
ざっと見ていただけるとわかるように、「なぜロジカルシンキングが必要なのか?」という問いへの答えを最初にしっかり説明した、マッキンゼー上がりの著者による講座になっています。まさに、初めてロジカルシンキングを学ぶにはうってつけの講座といえますので、ぜひ奮ってご参加ください。
本記事は2024年8月時点の情報をもとに構成しています。各種ツールなどは、アップデートも発生しており、随時状況が変わる可能性があります。最新の情報、手法の情報やお気づきの点があれば、お問合せフォームより編集部までご連絡ください。
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