JA共済連(全国共済農業協同組合連合会)は8月29日、「防災の日(9月1日)」を前に、「一人暮らしでの防災に関する意識と実態調査」の結果を発表した。
調査対象は、一人暮らしをする全国の15歳~34歳男女400人、一人暮らしの子をもつ全国の40歳以上男女400人。2024年7月12日~16日に調査を実施した。
一人暮らし若年層が、不安に感じる自然災害については、1位「地震」(78.3%)、2位「火災」(51.8%)、3位「台風」(36.8%)となった。また、約6割が一人暮らしになって「地震への不安が高まった」と回答している。
「防災教育」については、約7割が「学校の防災教育の授業を受けたことがある」と回答。
しかし一人暮らしでの「防災対策」については、「十分に行っている」と回答したのは16.8%にとどまった。防災対策をしていない理由については、「具体的な対応策がわからないから」(40.5%)が最も多かった。また、66.8%は自分が被災することを「具体的にイメージしたことがない」と回答した。
一人暮らしの子どもを持つ親については、約8割が、一人暮らしの子どもは「防災対策をしていない」「防災対策ができていない」と認識していた。
一方、防災について「もっと学びたいか」を一人暮らし若年層にたずねる質問については、約7割が「学びたい」と回答。51.3%が「実際に大地震の揺れを体験して学べる場に参加したい」と意欲を見せた。
災害リスクアドバイザーの松島康生氏は、住んでいる場所のハザードマップを確認するなど、自分が被災することをイメージして具体的な対策をし、「脱・あいまい防災」を、とコメントしている。
調査を行ったJA共済連は、10月に熊本市で開催する防災イベント「ぼうさいこくたい2024」に出展。地震動体験装置を使い、大地震の揺れを疑似体験できる機会をつくり、防災意識を高めるきっかけを創出していきたい考えだ。