「GA4よくわからないから移行しないでそのままなんだよね」
「前のバージョンは終了したと聞いたけどまだデータは見られているよ?」
2023年の7月にGoogleアナリティクス(ユニバーサルアナリティクス=UA)が終了したことを知っている人は多いかと思います。
しかしその後もデータの閲覧が可能であったため、GA4「Google Analytics 4」への移行のやり方がわからずに放置してしまっていた方や企業も多いのではないかと思います。
厳密にいうと2023年の段階では「新規データの取得が終了」しただけで、過去データは引き続き見られる状態でした。
しかし2024年7月現在「データの閲覧」も含め完全に終了しています。
この記事では
・なぜGoogleアナリティクス(UA)は終了してしまったのか
・GA4へのデータ移行はまだ間に合うのか
・GA4の主な機能とGoogleアナリティクスとの違い
・GA4の使い方を学ぶための方法3選
をご紹介します。
この記事を読めばデータ移行に間に合わなかった人も今後の利用方法について理解できますので、ぜひこれからのサイト分析に役立ててもらえればと思います。
なぜGoogleアナリティクス(UA)は終了したのか
「そもそも終了する必要なかったよね?」
「GA4に移行しなくても全然困ってなかったのに」
GA4に関する話題になると、このような声が少なくないほど聞こえてきます。
Googleアナリティクス(UA)を使っていた時代は元々ある機能だけで満足していましたし、不満の声を聞いたこともありませんでした。
しかし、突然GoogleからGA4の登場と、旧バージョンの終了が発表されました。
この章ではなぜGoogleがGoogleアナリティクス(UA)を終了させることにしたのか、その背景を解説していきます。
UA(旧Googleアナリティクス)のサポート終了の背景
UAは2005年に初めて導入され、長年にわたりWebサイトの解析ツールとして広く利用されてきました。しかし、現代のデジタル環境においては、以下のような理由でその限界が明らかになりました。
● 技術の進化: セッションベースのデータ収集モデルから、より詳細でユーザー中心のイベントベースのデータ収集モデルへの移行が求められるようになったこと。
● デバイスの多様化: スマートフォンやタブレットなどの複数デバイスを利用するユーザー行動に対応するため、新しい解析方法が必要となったこと。
● プライバシー規制の強化: GDPRやCCPAなどのデータプライバシー規制により、クッキー依存のデータ収集方法では対応が困難になったこと。
簡単に説明すると
UAは古いデータ収集方法で、多様なデバイスや新しいプライバシー規制に対応できなかったため、より詳細でユーザー中心のデータ解析ができるGA4に置き換える必要があったのです。
これらの背景から、Googleは次世代の解析ツールであるGoogleアナリティクス4(GA4)を導入し、UAのサポートを終了することを決定しました。
ユーザーへの影響
UAのサポート終了に伴うユーザーへの影響には、以下のような内容が挙げられます。
● データ収集の停止: 2023年7月1日にUAでの新規データ収集が停止されました。
● データアクセスの終了: 2024年7月1日をもって、UAで収集されたデータの閲覧も完全に終了しました。
● ビジネスへの影響: データのバックアップやGA4への移行を行わなかった場合、過去のデータにアクセスできなくなるリスクや、新しいデータの計測が開始できない問題が発生します。
GA4以外に選択肢はなく、かつUAで取得した過去データにもアクセスできないためデータ移行を行わなかった方は、残念ながら諦める他ありません。
GA4とはどんなもの?
Googleアナリティクス4(GA4)は、次世代のデータ解析ツールとして、従来のユニバーサルアナリティクス(UA)から大幅に進化しています。
本セクションでは、GA4の主な機能とUAとの違いについて詳しく説明します。
GA4の主な機能
GA4は、現代の複雑なデジタル環境に対応するために設計された多機能な解析ツールです。以下はGA4の主な機能です。
● イベントベースのデータ収集: GA4はセッションベースではなく、イベントベースでデータを収集します。これにより、ユーザーの行動をより細かく追跡し、詳細なインサイトを得ることができます。
「簡単にまとめると: 各ユーザーの具体的な行動を詳細に追跡できる。」
● クロスプラットフォーム計測: GA4は、Webサイトとモバイルアプリの両方のデータを統合して解析できます。これにより、ユーザーがどのデバイスからアクセスしても、一貫したユーザー体験を追跡することができます。
「簡単にまとめると: 複数のデバイスからのアクセスを統一して解析できる。」
● 機械学習の活用: GA4はGoogleの機械学習アルゴリズムを使用して、予測分析や異常検知を行います。これにより、ユーザーの将来の行動を予測し、マーケティング戦略を最適化することができます。
「簡単にまとめると: ユーザーの行動予測と異常の検知が可能。」
● 高度なプライバシーコントロール: GA4は、プライバシー保護を強化するために設計されており、IPアドレスを保存しません。また、データ収集と使用について詳細なコントロールを提供し、GDPRやCCPAなどの規制に対応しています。
「簡単にまとめると: ユーザープライバシーを強化し、法規制に対応。」
UAとの違い
GA4とユニバーサルアナリティクス(UA)の間にはいくつかの重要な違いがあります。
できるだけ専門用語を減らして簡単に表でまとめてみました。
要するに
「GA4はより現代的で、使いやすく、詳細な解析が可能な新しいツールに進化した」
ということです。
これから新たにGA4を使う予定の方も、今までUAバージョンを使っていた方も使い方さえ覚えればマーケティングにしっかりと使える仕様になっているということですね。
今からデータ移行を行うのは難しい
先ほども解説したようにGoogleアナリティクス(UA)は、2023年7月1日をもって新しいデータの収集を停止し、2024年7月1日には既存のデータも完全にアクセスできなくなりました。
つまり、現在ではUAからGA4へのデータ移行は不可能となり、すべてのデータ収集とレポートはGA4で新規に開始する必要があります。
残念ながら現状ここは諦めるほかありません。
やるなら新規でGA4をスタート
データを失ってしまった方は新しい気持ちで心機一転してデータ取得をするしかありません。
しかし、安心してください。
今までのデータが使えずともGA4で取得できるデータは、かつてのデータよりも質の高いものになり、AI機能が実装されたことで未来予想をしてくれるようになりました。
例えば目玉機能の一つ「予測指標」では、過去のユーザーの行動からこれからどのような行動をとるのかを予測することができます。
これらは今までのUAにはなかった機能なので、しっかりと利用していけばUA時代よりも売上向上に役立てて行くことが可能です。
次の章では新機能の活用方法について解説していきます。
GA4の具体的な使い方に関してはこちらの記事を参照ください。
「Googleアナリティクス4を活用したアクセス解析・Webサイト改善講座」
新機能の活用方法
これまで解説してきた通り、GA4には多くの新機能が導入されており、これらを効果的に活用することで、より詳細で有益なデータ解析が可能となります。
この章では、GA4の新機能の中でも特に重要な
・イベントベースの計測
・クロスデバイスの計測
・AIと機械学習の活用
について解説します。
イベントベースの計測
GA4はセッションベースのデータ収集モデルから、イベントベースのデータ収集モデルに移行しました。
これにより、ユーザーの行動をより詳細に追跡し、具体的な情報を得ることができます。
簡単にまとめると:「各ユーザーの具体的な行動を詳細に追跡できる。」
ということです。
・詳細な行動追跡:
各ユーザーの特定のアクション(クリック、スクロール、購入など)をイベントとして記録します。
これにより、ユーザーがWebサイトやアプリ上でどのように操作しているかを細かく把握できます。
・柔軟なデータ収集:
イベントの設定は非常に柔軟で、カスタムイベントを簡単に追加できます。これにより、ビジネスニーズに合わせた詳細なデータ収集が可能です。
クロスデバイスの計測
GA4は、Webサイトとモバイルアプリのデータを統合して解析することができます。これにより、ユーザーがどのデバイスからアクセスしても、一貫したユーザー体験を追跡することが可能です。
簡単にまとめると: 「複数のデバイスからのアクセスを統一して解析できる。」
ということです。
・統一されたユーザー体験の把握:
デスクトップ、スマートフォン、タブレットなど、異なるデバイスからのユーザー行動を一元的に解析できます。
・包括的な顧客視点:
複数のデバイスを利用するユーザーの全体像を把握し、クロスプラットフォームでのマーケティング効果を測定できます。
AIと機械学習の活用
GA4はGoogleのAI機械学習アルゴリズムを活用して、予測分析や異常検知を行います。
これにより、ユーザーの将来の行動を予測し、マーケティング戦略を最適化することができます。
簡単にまとめると: 「ユーザーの行動予測と異常の検知が可能」ということです。
・予測指標
購入確率やチャーン(離脱)確率など、ユーザーの将来の行動を予測する指標が提供されます。
これにより、マーケティング施策の優先順位を効果的に決定できます。
・異常検知
通常とは異なるパターンを自動で検出し、問題の早期発見と対応を可能にします。
次は、GA4を学ぶためのサイトやサービスを紹介します。
GA4を学ぶためのサイトやサービス
「GA4がすごいのはわかったけど使い方がわからない」
「使ってみたくはなったものの難しすぎる」
このように感じる方もいらっしゃるでしょう。
確かにGA4は複雑でなかなか簡単には覚えられないものです。
使い始めたばかりの人の中には、イベントやセッションなど、GA4の専門用語の意味が理解できていない人もいるのではないでしょうか。
そんな方のためにこの章では、GA4を効果的に学ぶためのおすすめのサイトやサービスを紹介します。
おすすめ(1)Google公式ドキュメント
正直にいうと一番情報が正確で一番早いのはGoogleの公式情報です。
GA4に関する記事のほか、新機能やアップデート情報なども発信しているため定期的にチェックしておくと良いでしょう。
おすすめ(2)講座
「記事を読んでいるだけではよくわからない」
そのような方には講座で学ぶという方法もおすすめです。
宣伝会議では、マーケティングや広告に関する講座を多数提供しており、GA4に関する講座も用意しています。実践的な知識を学ぶことができますよ。
「Googleアナリティクス4を活用したアクセス解析・Webサイト改善講座」
をご紹介します!
この講座のポイントはGoogleアナリティクス4(GA4)の基礎から計測設定、レポート作成、データ分析までを1日でマスターする講座。リアルタイムのライブ配信で実践的に学び、すぐに実務に活かせる内容です。
宣伝会議の講座は、経験豊富な講師が直接指導するため、疑問点をその場で解消できるのも大きなメリットです。
ぜひ宣伝会議の講座を活用して、GA4をマスターしましょう。
よくある質問(FAQ)
このセクションでは、GA4に関するよくある質問に答えていきます。
Q1: Googleアナリティクスの終了日は?
A1:2023年7月1日にUAでの新規データ収集が停止され、2024年7月1日をもってUAで収集されたデータの閲覧も完全に終了しました。
Q2: UAからGA4への移行方法は間に合う?
A2:残念ながら、2024年7月1日以降はUAからのデータ移行はできません。
今からはGA4で新規でデータ収集を開始する必要があります。
Q3: GA4の主な機能は?
A3:GA4は、イベントベースのデータ収集、クロスデバイス計測、AIと機械学習の活用など、現代のデジタル環境に対応するための多機能な解析ツールです。
Q4: GA4の設定方法は?
A4:GA4の設定方法については、Google公式ドキュメントや当サイトの記事で詳細に解説しています。初めての方でもわかりやすくステップバイステップで説明しています。
Q5: Googleアナリティクスの代替ツールは?
A5:GA4が推奨されますが、他にもAdobe AnalyticsやMatomoなどの代替ツールがあります。各ツールの特徴を比較し、自分のビジネスニーズに合ったツールを選ぶことが重要です。
マーケティングについて学べるおすすめのイベント
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まとめ
Googleアナリティクス(UA)が終了し、GA4への移行が求められる中、この記事ではその背景や新しいツールの活用方法について詳しく解説しました。
ここでは、この記事の要点を簡潔にまとめます。
Googleアナリティクスの終了とGA4への移行
● Googleアナリティクス(UA)は2023年7月1日に新規データ収集を停止し、2024年7月1日には既存データの閲覧も完全に終了しました。
● GA4へのデータ移行はできないため、新規でGA4をスタートする必要があります。
GA4の主な機能
● イベントベースのデータ収集: ユーザーの行動を詳細に追跡し、ビジネスニーズに合わせたデータ収集が可能です。
● クロスデバイスの計測: 複数のデバイスからのアクセスを統一して解析でき、包括的な顧客視点を提供します。
● AIと機械学習の活用: 予測指標や異常検知により、ユーザーの将来の行動を予測し、マーケティング戦略を最適化します。
GA4を学ぶためのリソース
● Google公式ドキュメント: 情報が正確で早いが、見にくいという難点があります。
● 当サイトの記事: デジタルツールの使い方や設定方法を詳しく解説しており、初心者にもわかりやすいガイドが揃っています。
● 宣伝会議の講座: 基礎から応用まで、実践的な知識を学ぶことができる講座が提供されています。
GA4の導入は新しいチャレンジですが、その機能を活用することで、より詳細で有益なデータ解析が可能となります。
この記事がGA4の理解と活用に役立つことを願っています。
GA4を使いこなして、ビジネスの成長につなげましょう。
本記事は2024年7月時点の情報をもとに構成しています。各種ツールなどは、アップデートも発生しており、随時状況が変わる可能性があります。最新の情報、手法の情報やお気づきの点があれば、お問合せフォームより編集部までご連絡ください。