映像制作や地域活性化を手がける「鮮度」重視のプロデュース集団

2021年11月に設立し、間もなく4期目を迎える「SUPERMARKET」。映像制作会社から独立したプロデューサー3 人が創業した。培った技術や経験を基に、映像制作、地域活性化事業などを手がける。

写真 人物 集合 SUPERMARKETのメンバー

SUPERMARKETのメンバー。社名にちなみ、オリジナルのエプロンを着用している。

フレッシュな考えで提案に繋げる

「鮮度が命」をモットーに、広告やミュージックビデオなどの映像制作をメインにプロデュースする「SUPERMARKET」。創業者で代表取締役の堀康之さん、取締役の兼平真樹さん、加藤卓郎さんはそれぞれ異なる映像制作会社の出身で、さまざまな案件に関わり、プロデューサーとして20 年ほど経験を積んできた。堀さんは「大手企業のCM からミュージックビデオまで、各自が多様な映像作品に携わってきました。出自が異なるそれぞれの長所を活かしながら、スーパーに並ぶ食品のようにフレッシュな気持ちで、日々面白いことを提案できるプロフェッショナルでありたいという思いから社名を付けました」と語る。

現在、メンバーはプロデューサー4人、制作業務を強みとするプロダクションプロデューサー2人、プロダクションマネージャー2人、経理などを担当するストアマネージャー1人の計9人。それぞれが映像業界での経験を持っている。小規模ゆえにメンバー全員が密に情報共有できる体制を強みとしており、今後もこの体制や意識を重視していく考えだ。「担当以外の業務でも打ち合わせに同席したり、現場に入ったりと密に連携しています。そうすることで、互いの知見が相乗効果を生んでクライアントへの新しい提案に繋がった例もありました」(堀さん)。

創業時から大事にしているのは、小舟のような規模で一つひとつの仕事を楽しみながら取り組むこと。「そもそも、少人数で柔軟な対応をすることで良いものをつくりたいと思ったのが創業のきっかけです」と加藤さん。

2022 年には渋谷区千駄ヶ谷の“本店”から徒歩5 分ほどの場所に “2 号店”も新設した。オフィスについて、兼平さんは「“親近感”と“安心感”と“意外と頼れる感”のある場所になれたらと思っていますので、どうぞご贔屓に。『今晩なに作ろうかな』と、ふらっと立ち寄るスーパーマーケットのように、クライアントやクリエイターなど外部の関係者の方たちも立ち寄れる場所にしていきたいと考えています」と話している。

これはaltのダミーです

東海旅客鉄道/東海道新幹線「いこう。待ってる人がいる。」篇。

直近のテレビCM の制作実績としては、日本マクドナルド「しあわせすぎるっ!チョコミント」篇や「朝マック アゲアゲの朝『ハッシュポテト』」篇、JR 東海の「いこう。待ってる人がいる。」篇などがある。このほか、さまざまなアーティストのミュージックビデオのプロデュースも手がけている。加藤さんは「多様な業種業態の企業の案件に携わっていますが、あまり個人のプロデューサー名を前面に出していません。個人の名前を売るよりも、いただいた依頼に対して会社全体で丁寧に進めることを意識しているからです」と明かす。

写真 CM カット 日本マクドナルド「しあわせすぎるっ!チョコミント」篇

日本マクドナルド「しあわせすぎるっ!チョコミント」篇。

写真 CM カット 日本マクドナルド「朝マック アゲアゲの朝『ハッシュポテト』」篇

日本マクドナルド「朝マック アゲアゲの朝『ハッシュポテト』」篇。

農産物の販売など地域活性化の企画も

映像制作のほか、クリエイターのマネジメント、地域活性化に関する企画・プロデュース、農業や農産物の生産・販売など、多岐にわたって事業を展開している。兼平さんは「大好きで得意としている映像制作だけに限らず、興味のあることには、みんなで積極的に取り組むようにしています。その中でも農業は、環境循環の勉強や地域の雇用創出のために進めています。2022 年からは国産アボカドの栽培にも挑戦しており、来年にはお届けできると思います」と自信を見せる。

写真 八丈島でプロデュースしている農園「みろくふぁーむ」

八丈島でプロデュースしている農園「みろくふぁーむ」。アボカドの栽培に挑戦し、国産品の国内流通量の増加を目指している。

近年では、石川県小松市から地域活性化策の依頼を受け、市民のシビックプライド醸成を目的としたプロジェクト「小松の背中」を2024 年3 月に実施した。伝統工芸品「九谷焼」の名産地としても知られるものづくりが盛んな地域で、地域の職人や事業者、高校生など、小松市を支えるさまざまな人たちの「背中」を撮影。ポスターとして市内各所に掲出した。半年ほどかけて制作し、撮影した人数は約450 人にも上る。毎回現地で取材し、地域の魅力や取り組みを聞くなど地道な作業を続けていった。「いちプロダクションがここまで時間や労力をかけるのはなかなか難しいのでは。利益も大事ですが、まずはクライアントと楽しみながら作品を生み出せることが重要と考えています。今後も地に足を着けてやっていくつもりです」(堀さん)。

実データ グラフィック 石川県小松市PR プロジェクト「小松の背中」

写真 地元の高校の写真部が撮影している風景

石川県小松市PR プロジェクト「小松の背中」。地元の高校の写真部が撮影した。

現地で地域住民と信頼を築いたことで、新しい仕事に繋がった事例もあった。2024年4 月には小松市の蔵元と、能登半島地震で被災した石川県輪島市の蔵元がコラボした商品「名前のない日本酒」をプロデュースした。「小松の背中」の取材で親交を深めた蔵元の相談を受けて企画したものだ。震災によって母屋と一部の蔵が全壊した輪島市の中島酒造店を支援するために、小松市の東酒造が自らの蔵に受け入れ、酒造りに協力した。応援購入サイトで1000 本限定で販売したところ、多くの励ましのコメントが寄せられるなど、反響があった。

写真 商品・製品 「名前のない日本酒」

写真 二つの蔵元の杜氏が一緒に仕込んだ日本酒

能登半島地震・被災酒造の復興策「名前のない日本酒」。二つの蔵元の杜氏が一緒に仕込んだ日本酒を販売した。

「映像作品も行政の施策も、ものをつくって、交通整理して、プロデュースして、盛り上げるという手法は同じ。トリッキーな案件も歓迎で、積極的に引き受けたいと思っています。培った経験を活かしつつ柔軟な提案を行い、多種多様なアウトプットに繋げてみせます」(堀さん)。

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お問い合わせ

ロゴ 株式会社 SUPERMARKET

株式会社 SUPERMARKET

メール:info@super-market.co.jp
URL:https://super-market.co.jp/

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