「45歳でCMOになる!」 外資系マーケターが20代で考えていたこと、実践したこと

新聞雑誌部に配属された外資系代理店時代、紙メディアの知識も身に着ける

研修後はまず、媒体局の新聞雑誌部に新卒配属されました。新聞担当として毎日、銀座や大手町にある新聞社の広告掲載の面取りをする広告整理部に訪問し、送稿(当時はフィルムでの入稿)をしました。雑誌のことも教えてもらいました。インターネットが登場する前の時代でしたので、紙媒体全般の知識を得られたのは良い経験でした。

もともと英語ができないのに、「いつかはMBAへ」と思っていたので、2年目に外資系クライアントを担当する営業局に異動できたのは、私にとって非常に意味のあることでした。その当時の営業局長は厳しい方でしたが、彼が「クライアントの言うことは絶対ではなく、論理的で確固たる理由があればNoと言ってよい」と指導されたことが今でも鮮明に記憶に残っています。

クライアントマネジメント上、「No」とは言わずいったんリクエストに基づく提案を準備し、同時により良い提案も準備する(ベターオルタナティブ)ことが理想だと思います。いつも実践できているわけではありませんが、「No」と言えること、数値や論理に基づくベターオルタナティブを準備することは、私のキャリアにとって重要な構成要素になりました。お客さまはパートナーでもあるという意識がここで生まれたので、その後自分がクライアント側に移った時にもその意識をもって行動し、良い結果につながっていると思います。

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友松 重之(アクセンチュア ソング マネジング・ディレクター)
友松 重之(アクセンチュア ソング マネジング・ディレクター)

電通Y&Rでキャリアをスタートし、米国でのマーケティングMBA、その後J&J、日本コカ・コーラ、GEでブランドマーケティング職に従事。ヤフージャパンでのマーケティング本部長を経て、マーケティング投資分析で世界有数のMarketShare社 アジア代表を務める。2016年5月 アメリカン・エキスプレスへ入社し、デジタルでの新規カード会員獲得、商品、テクノロジー開発の責任を持つ職責を担う。The CMO Club東京チャプター初代プレジデント、2023年10月より現職のアクセンチュア ソングへ。

友松 重之(アクセンチュア ソング マネジング・ディレクター)

電通Y&Rでキャリアをスタートし、米国でのマーケティングMBA、その後J&J、日本コカ・コーラ、GEでブランドマーケティング職に従事。ヤフージャパンでのマーケティング本部長を経て、マーケティング投資分析で世界有数のMarketShare社 アジア代表を務める。2016年5月 アメリカン・エキスプレスへ入社し、デジタルでの新規カード会員獲得、商品、テクノロジー開発の責任を持つ職責を担う。The CMO Club東京チャプター初代プレジデント、2023年10月より現職のアクセンチュア ソングへ。

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