第16回「販促コンペ」グランプリ発表 約5000点の頂点に輝いた企画は?

9月6日、「第16回 販促会議 企画コンペティション」(販促コンペ)の贈賞式にて、同アワードのグランプリ、ゴールド、シルバー、学生賞が発表された。最高賞となるグランプリには、ワコールの課題「より多くのお客さまに、もっと気軽にワコールの店頭に来てもらえるようになるアイデア」に応募された、「ワコール授乳室」が選出された。

「販促コンペ」とは、雑誌『販促会議』が2010年7月に開始した、協賛企業から出される商品・サービスプロモーションの課題に対して、解決策となるアイデアを企画書形式で募集するコンテスト。16回目となる今回は23課題に対して4889点の応募が集まり、ファイナリスト29点に残るまでの審査通過率は0.59%となった。

今回グランプリを受賞した「ワコール授乳室」は、店舗の試着室というブランドアセットを活用し、社会課題である授乳室不足を解決することで、将来的な顧客育成や購買につなげることを図る企画。企業のロイヤルティ向上やブランディングに貢献するだけではなく、その後の販促施策にも掛け合わせられる点が評価された。

企画した電通の王 一伊氏はオンラインにて贈賞式に参加。王氏は「まさかグランプリで呼ばれるなんてとても嬉しいです」と喜びを口にした。

写真

オンラインにて参加した「ワコール授乳室」を企画した王 一伊氏と、審査員長の嶋浩一郎氏。

審査員長を務めた嶋浩一郎氏(博報堂、博報堂ケトル)は、グランプリについて「この企画がこれからの販促の方向性を示していると考え、グランプリに選びました」とコメント。

「長期にわたっての態度変容につながるような企画になっている点、販促だけでなくブランディングにもつながっている点を評価しました」(嶋氏)。

また、グランプリに準じる「ゴールド」(金賞)は2点、「シルバー」(銀賞)は3点が決定。その他、学生を対象に優秀企画を選出する「学生賞」3点、各協賛企業が選定する「協賛企業賞」の贈賞も行われた。課題提示企業と企画名は次のとおり(五十音順)。

グランプリ

・ワコール「ワコール授乳室」
王 一伊(電通)

ゴールド

・第一興商「落選メール買取プログラム」
井河恭祐(東急エージェンシー)

・ワコール「for 父子家庭」
川島未緒、齋藤遥香(共にモメンタム ジャパン)

シルバー

・テレビ東京「内定者PLAYLIST」
渡邊覚斗(博報堂)、 本田達也、 堤 大祐(共に電通)

・パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション「ONE SONG CLEANING」
矢崎航太郎、大島弘暉、山﨑ほの香(以上電通プロモーションプラス)

・フィラディス「Represent wine」
平野雅人(ADKマーケティング・ソリューションズ)、志賀亮斗(ZSアソシエイツ)

学生賞

・アフロ「イメージマートで絵しりとり」
和田幸栞(慶應義塾大学)、川之上慎(立教大学)、大澤あかり(国際基督教大学)

・丸石製薬「どっちde消毒?」
仙谷日菜(学生)

・モンスターエナジージャパン「MSH~Monster Stand Highway~」
仲秋遥冬、笠原未羽、伊藤美寿々(以上浜松未来総合専門学校)

協賛企業賞

・アテニア「ママになっても、化粧品そのまま。」
川村真悟(エヌ・ティ・ティ・アド)

・アフロ「イメージマード」
澁谷 栞(三広)、野口 温(大広)

・グラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン「『ミ』ライアイス」
野見山祐作(学生)

・クレディセゾン「セゾプンテカード」
瀬川功仁(STORIES)

・SQUIZ「Men’s Beauty これだけセット」
緑川緋音、長島 萌(共にKOORI)

・スピック「きゅうしゅう率にこだわったキャンペーン」
三上智広(アド・ビューロー岩泉)

・住友ゴム工業「DUNLOP REFINEDを身に着けたくなるアイデア」
王 一伊(電通)

・ソニーマーケティング「落選者席」
小林鴻世(BBDO JAPAN)、種橋由夏(イニシャル)

・第一興商「おたすけDAMペーパー」
浦田朋佳(電通)、浅賀日菜子(アドブレーン)

・大丸松坂屋百貨店「Jigsaw LOCAL」
伊藤 輝(博報堂)、平栗 圭(ロフトワーク)

・タンスのゲン「お行儀の悪いソファ」
阿部伸也(会社員)

・テレビ東京「おせっかいシェアリンク」
根本 藍、秋山聡美、阿部隼輝(以上ナディア)

・トヨタファイナンス「ザンクレ? ナンソレ? カードゲーム」
藤本悠平、続木陽太(共に東急エージェンシー)

・日産自動車「安全運転試乗会」
湯口崇之(ピーエーシー)

・パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション「NOW ON EAR」
吉村 徹、天久佐和子、小平球子(以上スコープ)

・バンダイ「回転グミ」
阿部伸也(会社員)

・フィラディス「ワイン知恵袋」
山口貫太(読売広告社)、青木智哉、渡辺 諒(共にWellen)

・本田技研工業「空きコマバイク」
神田康弘、髙木しの、松本幸葉(以上TOPPAN)

・丸石製薬「投票ショウドク!」
井上輝愛来(日本大学芸術学部)

・モンスターエナジージャパン「MONSTER MONDAY」
川村真悟(エヌ・ティ・ティ・アド)

・ライフネット生命保険「モバ充保険」
竹節駿也、石川安夢(共にDroga5 Tokyo, Part of Accenture Song)

・レンゴー「デジパケ PHOTO BOX」
伊良皆光一、鈴木優菜(共にクリエイターズマッチ)

・ワコール「VIP コンシェルジュ」
松井 彩(会社員)


審査は (1)人が動くリアリティ (2)課題解決に“その手があったか”というクリエイティビティ (3)オペレーションを最小限にしたフィジビリティ の3点を主な基準に、応募者の氏名や所属を伏せた状態で行う。

審査講評や最終審査会などの詳細は、月刊『販促会議』11月号(10月1日発売号)にて掲載予定。
各受賞作品の企画書を公開している公式サイトはこちら

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