「幅広い分野の企業に参画してほしい」と話すミラツクの西村代表理事
ミラツクの西村勇哉代表理事は、「当プラットフォームを通じて多数の応募があり、多くの製品が採択された」と手ごたえを強調。応募企業の多くが非宇宙産業で、様々な分野の企業に宇宙事業に参画するきっかけを提供できたと振り返った。
宇宙事業に参画する上での「宇宙生活のニーズがつかめない」「知識不足」といった課題解決につなげた点も同プラットフォームの成果だとしている。宇宙船内にはタブレットといった発火の恐れがあるものなど持ち込めないものが多く、知らずに応募してしまうケースもあるという。同プラットフォームを通じてJAXAからアドバイスを受けることで、これらの課題を克服し、一般企業が宇宙事業に参画するハードルを下げることにつながったとみている。
宇宙実証においては書類作成や審査など思った以上に時間がかかることが多く、綿密なスケジュール管理も欠かせないという。同プラットフォームは定例ミーティングなどを通じてスケジューリングを含めたアドバイスを行っている。地上での実証実験も支援しており、同プラットフォームのパートナーであるJALを通じて飛行機内の閉鎖空間での実験も可能だ。
宇宙事業に参画するハードルは下がりつつあるが、難しいイメージを持っている企業もまだまだ多い。運営事業者がJAXAからミラツクに変わったことで、これまで連携しきれていなかった団体・企業とのタイアップを加速させるほか、情報発信も強化していく方針だ。
9月10日の発表会では、ゲストにフリーランスとして宇宙事業関連に携わっている武井亜樹氏を招き、宇宙空間における「⼼の豊かさ」についてトークセッションも実施。ミラツクの西村氏、パル3COINSブランドディレクター肥後俊樹氏と武井亜樹氏、日本たばこ産業D-LAB Director 御神村友樹氏が参加した。