スタートアップ企業に聞く、広報業務における現在の課題は?

革新的なサービスや技術を持ち、社会課題を解決する担い手として期待が集まるスタートアップ企業。「広報活動」を通じて認知度を高め、企業の魅力を印象づけ、成長を加速させています。『広報会議』では、スタートアップ企業の広報担当者に、広報業務における課題について聞きました。本稿ではその一部を紹介します。

社内の広報体制の構築

  • 広報活動への社内理解・協力
  • 一人広報のリソース配分
  • 効果測定手法の確立、属人化の排除
  • 「ニュース」とは何か、「レピュテーション」とは何か、その都度丁寧に社内理解を深め、社外向け発信にはどの方法が最適なのか、広報に何ができるかなど、相談の時点での精度をあげていく必要がある
  • 広報の部署にメンバーが入ってきたことでできることが増えた。役割分担をしながらメンバー育成と成功体験をつくることが課題
  • 広報業務と事業成長のつながりの可視化が難しく、適切な予算や人員のかけ方が手探りである
  • 優先順位をつけて、いかに施策のスピードを早め成果に落とし込めるかが課題

より広く一般に伝える

  • 従来からフォーカスしている業界専門メディアに加えて、テレビや一般紙など幅広いメディアでの露出に向けた広報活動に取り組んでいる。政策との関連性を強調し、社会課題の解決につながる話題として“お茶の間”に届けていくことに腐心している
  • BtoBでニッチな領域のため、なかなか伝わっていないと感じている。分かりやすい伝え方をもっと工夫したい
  • 薬機法等の規制の対象となる製品のため、メディア関係者に正しく理解してもらうことに最新の注意を払い、表現についての説明資料の作成や、メディア向け勉強会の実施などに取り組んでいる
  • 「世の中にないもの」を創出し、伝えることは難しく、より広く一般的なところまで伝わる、分かりやすいコンテンツの開発や方法を模索

組織の成長に伴う広報の進化

  • 全従業員が同じ方向を向いて会社・個々で発展や成長ができるようにインナーブランディングをしていくこと
  • 危機管理広報体制の構築と仕組み化
  • 事業拡大・人員増強により社内コミュニケーションを取りづらくなっており、各部署の情報収集が難しくなってきている
  • 海外のメディアへのアプローチが不十分である
  • パブリックアフェアーズを含めた新しい価値の醸成
  • ハイスピードで進化・変化する会社の方針や事業戦略に対応すること。新しい事業が次々に生まれる中で、それぞれを一貫した広報戦略のもとで効果的に伝えることが難しい。また多岐にわたるステークホルダーに対し、多面的に理解を仰ぐメッセージづくりが求められている

『広報会議』2024年9月号では、スタートアップ企業の広報活動を100事例紹介しています。詳しくはこちら から。

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