3種類のフレーバーの中味もリニューアル
キリンビールは、糖類・甘味料を使用していないチューハイ「キリン 氷結 無糖」シリーズを9月製造品からリニューアルした。同商品は、ふたを開けてすぐにそのまま飲める飲料「READY TO DRINK(RTD)」。スッキリとした飲みやすさが特長で、「氷結 無糖」シリーズは同社のRTDで最も売れている。一方、「無糖は味気がなく、飲みにくそう」というイメージを持っている人も多く、トライアルの障壁になっている課題があった。中味とデザインのリニューアルによって商品価値を高め、新規客の獲得につなげる狙いだ。
中味とパッケージデザインをリニューアルした「キリン 氷結 無糖」
伸長傾向にあるRTD市場では、「食事に合う」「スッキリ甘くない」というニーズが高まっている。同シリーズはそれらのニーズを捉え、同社RTD売上ナンバー1ブランドとして成長。「氷結」の「スッキリ爽快」なイメージが「無糖」との相乗効果でより強化されているという。知名度の高い「氷結」ブランドであることを生かし、無糖カテゴリーへのエントリー商品として訴求したい考えだ。
リニューアルによってパッケージデザインは、無糖パネルのデザインをシンプルにしたほか、白とシルバーの背景の印象を強めることで「余計なものがないクリアなイメージ」を強化した。マーケティング部 RTDカテゴリー戦略担当の平家圭奈子氏は「独自価値の『余計な甘さを加えない、スッキリしたクリアなおいしさ』を強化することで、これまで飲んだことがないお客さまにもアプローチする」と話した。
中味は3種類のフレーバーごとに「飲みやすさと飲み飽きなさ」を強化。「レモンALC.7%」はスッキリしたレモン感はそのままに後味を改良。「レモン ALC.4%」は黄色いレモンの丸ごと感を強化し、飲みごたえとすっきり感を向上させた。「グレープフルーツALC.7%」はグレープフルーツの果実感を強化したという。
今後も、基幹ブランドである「氷結」「氷結 無糖」「本搾り」などを軸に、変化するニーズを捉えながらブランドの本質価値を磨くことで、強固なブランド体系の確立を目指す。顧客のRTDに対する多様なニーズへ応えていくため、「キリン 上々 焼酎ソーダ」「KIRIN Premium ジンソーダ 杜の香」「キリン 華よい」など多様なブランドを訴求していく方針だ。